内容説明
近年、心理臨床の現場で、主体性や内面性に乏しく、自我に脆弱性を抱えたクライエントが増えていると言われる。本書では、こうした見方の背後に潜む社会的値観や専門的理解の問題点を理論と事例の両面から詳細に検討し、主体性や内面性の成立を前提としない、“ゼロベース”でクライエントに向き合うアプローチを提言する。現代社会を呪縛するモノの見方を解除し、“想定外の未知”へと開かれていくための画期的な論考。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
3
ネガティヴ・イメージへの視座―理論を通じての検討: 心理臨床における現代的問題―内面性アプローチは通用しないのか? 心理療法におけるエビデンスとは何か―リニア性を超えるエビデンスを求めて 心理学と心理療法に通底する精神 ユングの心の概念と心的危機論の再検討 中年期危機 心の現代的問題とゼロベース・アプローチ アスペルガー症 ネガティヴ・イメージへのアプローチ―事例を通じての検討:ネガティヴ・イメージへのアプローチ “ある”のに見えない “わからない”ように見える “通じない”ように見える “死”のイメージ2021/11/14
おさ
1
理論から臨床までつなげて解説しているので、解りやすい構成になっています。院生の参考書に良さそうです。2024/08/20