内容説明
2019年8月に刊行された『こども六法』は60万部超えのベストセラーになりました。いじめが犯罪行為であることを子どもたちに知ってほしい、という著者の願いは、予想をはるかに超える支持を得ました。
けれど、「いじめは犯罪!だからダメ」と子どもに教えるだけでは、いじめを防止する効果はない、と著者は断言します。いじめをなくすためには、なぜ法律があるのか、法律と道徳はどこが違うのか、刑罰はなんのために科されるのか、といった法律の根底にある精神を理解したうえで、お互いにルールを守り、相手を尊重する気持ちを育てていくことが必要なのです。
本書は、社会問題になっている話題について、ユーモアや皮肉も交えながら法律特有の考え方を紹介し、多様な人たちが共存できる社会のあり方を考えていきます。ぜひ、お子さんと一緒に考え、話し合ってみてください。
法律のセンスを身につけると、ニュースの見方も深まります。
『こども六法』を親子で楽しく読むためにもおすすめです!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
59
こども六法を初めて知った。その使い方というタイトルではあるが、そ子に至るための法教育という立ち位置が、読み進めるうちに、なるほどと納得するものが大きくなっていた。法律だけなく、広く条例や規則・ルールも含めた考え方。明文化すること、そこに至る思索の意義、見直しを続けること。何より、そういう視点を拡げること。それは、自分自身の社会での存在を考えることでもあるし、さらに、自分以外の人への接し方にも関わる。私見では、その根っこにあるのは、謙虚さではないかと思う。2022/12/29
ネギっ子gen
36
日本初の法教育学習塾「こども六法スクール」を運営する『こども六法』著者による、大人に向けた解説書。いじめ、ネットリンチ、ブラック校則等、子どもたちを取り巻く社会問題について、ユーモアを交えながら法律特有の考え方を紹介し、『こども六法』を活用するため、目の前にいる子の理解度に合わせた答えを見つけるヒントを提示する。「法律は何のためにあるの?」「法律と道徳はどこが違うの?」といった根本的な疑問にも、丁寧に回答しています。池上彰氏や尾木直樹氏や信田さよ子など、こども六法プロジェクトの応援者によるコラムも掲載。⇒2021/10/25
てつのすけ
23
こども六法は、こども向けに書かれた法律に関する本という認識で購入し、こどもに渡した。そのため、本書を読み、こども六法がどのような内容なのかを知った。本書で述べられていることで「最もなるほど!」と思ったのは、「責任を負うとは、結果ではなく選択に対して」ということだ。2024/12/04
スイ
20
「人権の議論は「与える、与えない」ではなく、「ある。どうするか」がスタート地点なのです。」 『こども六法』の方を知らずにこちらから読んだ。 大人向けとのことだが、中学生くらいから読めそうだし、読んでほしい内容。 法と道徳、人権についてなど、学んで考えなければならないけれど今の社会でおざなりにされていたり、時にはかえって軽視が称賛されたりすることが、とてもわかりやすくきっちりと書かれている。 筆者の意見に全て同意ではないし、その具体例は適切か?と思うところもあるけれど、それも考える材料になる。2022/01/10
こばゆみ
10
大人が「法律で禁止されているからダメ!」と『こども六法』を持ち出して子どもを叱ることは望ましくない、という冒頭に惹かれて読んだけれど、途中からちょっと飽きてしまった(^_^;)。とはいえ法教育の入門として様々な例が挙げられていて参考になるし、筆者はとことん子どもの味方なので、子どもに関わる大人は何かしら響くものがあるかと。2021/11/22
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