KS科学一般書<br> ディープラーニング 学習する機械 ヤン・ルカン、人工知能を語る

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KS科学一般書
ディープラーニング 学習する機械 ヤン・ルカン、人工知能を語る

  • ISBN:9784065238080

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内容説明

フランスで10万部発行! 2018年度チューリング賞受賞、ヤン・ルカン氏(Facebook副社長)の「ベストセラー」がいち早く日本上陸!

AIとその中核をなす「ディープラーニング」の過去と現在、そして未来像とは?
ディープラーニングの父であるヤン・ルカン氏がエキサイティングに綴る。

・ヤン・ルカンは、なぜあきらめなかったのか?
・AI革命の恩恵を受けるのは、誰か?
・ディープラーニングは、論理的思考ができない?
・AIが、人間の「常識」を持つ日はくるのか?

【成毛 眞氏 絶賛!!】
一気に読める面白さ! AI時代の基本図書になるだろう。

【本書「監訳者あとがき」より抜粋】
本書は、ディープラーニングに関する書籍のなかでも、最も俯瞰的な視点で書かれた本のひとつであろう。技術に忠実であり、平易でありながら難解な説明を避けることなく、また、歴史や未来、社会的なインパクトにも言及している。

【本書「序章」より抜粋】
本書では、コンピュータ科学と神経科学が交差する領域で現在進められている科学的アプローチの実際を、安易な比喩に頼ることなく、一歩一歩解き明かしていきたい。
人工知能の本質に迫るべく、本書は2通りの読み方ができるようにしてある。ひとつ目は一般読者向けに、一読して理解できる平易な文章で、物語り、説明し、分析している。2つ目は詳しく知りたい人向けに、ところどころ数式やプログラムを使って、高度な数学的考察を行っている。

【主な内容】
序 章
第1章 AI革命
第2章 AIならびに私の小史
第3章 単純な学習機械
第4章 最小化学習、学習理論
第5章 深層ニューラルネットワークと誤差逆伝播法
第6章 AIの支柱、ニューラルネットワーク
第7章 ディープラーニングの現在
第8章 Facebook時代
第9章 そして明日は? AIの今後と課題
第10章 AIの問題点
終 章

目次

第1章 AI革命
偏在するAI
人型ロボットのまやかし
GOFAIから……
……機械学習へ
新旧のブレンド
定義の試み
今後の課題
アルゴリズムの外側
第2章 AIならびに私の小史
終わりなき探求
まずは論理
神経科学とパーセプトロン
冬の時代
「異端の過激派」
舞台に上がる
学習のコネクショニズムモデル
レズーシュでのシンポジウム
誤差逆伝播法
大御所たちの殿堂
ベル研究所時代
タブー視されるニューラルネットワーク
「ディープラーニングの陰謀」
第3章 単純な学習機械
発想の源アメフラシ
学習と誤差の最小化
数学好きのための補足
ガリレオとピサの斜塔
画像その他を認識する
ローゼンブラットとパーセプトロン
25ピクセルのグリッド
教師あり学習と汎化
パーセプトロンの限界
解決策:特徴の抽出
第4章 最小化学習、学習理論
あらまし
谷底を見つける
勾配計算の実際
確率的勾配降下法
ニセの谷底
学習の一般理論
モデルの選択
牛と3人の科学者
オッカムの剃刀
訓練のプロトコル
妥協点を見つける
ブール関数のめまい
正則化
人間のための教訓
第5章 深層ニューラルネットワークと誤差逆伝播法
ミルフィーユ
連続的なニューロン
わがHLM!
誤差逆伝播法の数学的理解
多層の有用性について
反論に打ち勝つ
特徴の学習
第6章 AIの支柱、ニューラルネットワーク
2012年の爆弾
単純型細胞
複雑型細胞とプーリング
福島の先見性
畳み込みニューラルネットワーク
物体の検出、位置決定、セグメンテーション、認識
セマンティックセグメンテーション
第7章 ディープラーニングの現在
画像認識
コンテンツの埋め込みと類似性の測定
音声と音の合成
言語理解と翻訳
予測
AIと科学
自律走行車
自律と混合システム
完全自律? エンドツーエンドの訓練
仮想アシスタント
医用画像と医学
検索アルゴリズム
第8章 Facebook時代
マーク・ザッカーバーグにスカウトされる
Facebook人工知能研究所
目論見
情報のフィルタリング
ニュースフィード
Facebookとメディアの未来
新しいFacebook
チューリング賞
第9章 そして明日は? AIの今後と課題
自然は発想の源
機械学習の限界
強化学習の限界
常識という問題
人間の学習方法
自己教師あり学習
多重予測と潜在変数
予測能力?
自律知能システムのアーキテクチャ
ディープラーニングと推論
知能をもつ物体
AIによる未来
第10章 AIの問題点
AIが社会や経済を変える
AI革命の恩恵を受けるのは誰か?
軍事転用の危険性
バイアスとセキュリティ逸脱
AIは説明可能であるべきか?
人間の知能に対する理解は深まるか?
脳は機械にすぎないのか?
すべてのモデルは間違っている
心配する声
AIが飛躍的発展を遂げるには?
機械に意識は宿るだろうか?
機械に感情は宿るだろうか?
ロボットは権力を握ろうとするだろうか?
新たなフロンティア
知能の科学?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nbhd

16
人工知能界隈では「畳み込みニューラルネットワーク」の生みの親として知られるヤン・ルカン先生の自叙伝ならびにディープラーニング入門。人工知能と現代社会といったテーマも取り上げられていて、総合的なAI本になっている。いわゆるディープラーニングの「学習」とは何かについて、「学習とはシステムが生み出す誤差を少しずつ減らしていくことだ」と書いていて、シンプルだけどエッジが利いている表現だなと感動した。特に90年代は、ニューラルネット研究者が学術界から除け者にされ、冷や飯を食らっている描写が心に残った。2024/03/14

しんばら

4
読了。めちゃめちゃ面白かったし笑っちゃうくらい内容盛り沢山。ディープラーニング今昔史/技術的バックグラウンド/機械学習の未来予想図、これら全てをちょいちょい自伝調で全部書く。ムーブメントの中心地その人が語るだけあって、実史を知っていても興味深い内容ばかり。しかし書店でさも話題の本みたいなノリで平積みしてたけど、平然と誤差逆伝播法の説明が数式で始まるので、難易度はガチのそれ。そのへん飛ばして読んでも全然面白いけど、個人的にはヤン・ルカンと言えばLeNetのあの人、くらいの前提知識がある人に読んでほしい。 2021/11/30

JNTEST23

3
AI(特にCNN)が出来上がっていく過程というか歴史を最前線の研究者の視点で共有できて興味深い。いろんなアイデアやテクニックを地道に組み合わせていきながらついにイノベーションが起きる(CNNが成果を出す)みたいな感じで、その過程で日本の研究者 福島邦彦氏やマークザッカーバーグが登場してくるので面白い。最後はAIの将来についての見解がある。2022/07/29

まもる

1
ヤンルカン先生の語るディープラーニングの歴史とその仕組みが詳細に書かれていた。パーセプトロンから畳み込みニューラルネットワーク、誤差逆伝播法を丁寧に紐解き、「学習」とは何かが説明されている。正直この辺の話は難解で、中級者くらいでないと読み飛ばした方がいいだろう。少なくとも入門書ではない。ただ、これこそが本質であり、理解のステージを一段階上げるのに必要な知識だ。先生のオープンソースのこだわりや、これからの未来についての話もあり、とてもおすすめです。2023/09/05

wwb

1
内容はディープラーニングの発展の歴史、基本原理、今後の展望。歴史は最前線で活躍をしてきた著者だから書ける内容になっている。基本原理は既に学んだことがある人には既知にもの。AIの今後を語る9章がこの本で一番面白いところなので、ある程度知識がある人はここを読めばいいかと思う。自己教師あり学習や予測の話が興味深かった。2022/09/01

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