コルク<br> ライトマイファイア<文庫版>

個数:1
紙書籍版価格
¥1,023
  • 電子書籍
  • Reader

コルク
ライトマイファイア<文庫版>

  • 著者名:伊東潤【著者】
  • 価格 ¥972(本体¥884)
  • コルク(2021/10発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344431300

ファイル: /

内容説明

十人の死者が出た簡易宿泊所放火事件の捜査にあたる川崎署の寺島が発見した、身元不明者のものらしき大学ノート。

その最初のページには「1970」「H・J」という暗号めいた文字が記されていた。これはいったい何を意味するのか――?

四十五年の時を経て二つの大事件が交錯した時、戦後日本の〝闇〟が浮かび上がる。白熱の公安ミステリ! !

解説:PANTA(頭脳警察)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シキモリ

28
80年代生まれの私にとって、60〜70年代の学生運動やよど号ハイジャック事件(作中では<さど号>扱い)は史実の出来事という以上の認識を持てなかったが、高度経済成長期という当時の時代背景を元に、無謀な乗っ取り計画がなぜ成功し得たのかという仮説を打ち立てる今作を読み、漸くその一端に触れられた気がする。600頁近い大作だが、過去と現在が交錯するスリリングな展開に惹き込まれ、思わず一気読み。広げた風呂敷を畳み切れなかったのか、最後は物足りない幕引きだけれど、現政権(単公本刊行当時)に対する警鐘をひしひしと感じる。2021/10/10

Mark X Japan

13
久しぶりにぐいぐい引き込まれる小説でした。過去の重大事件と最近の事件につながっていて,こんなこともありえるかもしれないですね。ただ,潜入捜査をしていて,こんなことになったら梯子を外されるではすまされない,とんでもないことです。最後の方は予想外の展開でしたが,伏線がすべて回収されています。これも,心地よい読後感になりました。解説を読んで,タイトルもある楽曲が関係していたんですね。やはり,幅広い教養や知識は,素晴らしいですね。☆:4.52022/04/29

ひかり

9
よど号事件をモデルにした小説。グリコ森永事件をモデルにした「罪の声」を思い出した。現在の警察官が、過去の潜入捜査官と、どうやって繋がるかが面白い。2023/06/21

hiyu

8
一気に読み進めてしまった。50年ほどの前の時代を中心に話が動く。当時の状況は映像等で一部しか知らないのだが、随分今とは違う状況であることは分かる。ラストでこう繋がるのかと感動すらあり。2022/05/06

eiro

7
70年代の空気感がふんだんに盛り込まれていました。ドンピシャの年代ではなかったけれど、若者達の息遣いや、大学のキャンパス、白煙のにおい、男女の距離、一途な思い等。これらの空気を感じられる読者層は既に70歳頃か。先鋭化する前に学生運動をやめた当時の学生たちはどこで何をしているのだろう。何かの歌にあったように長い髪を切って資本家の軍門に下ったのかな。もともと運動が一種のファッションだったのかも。お金もかからないし、社会のこと考えているんだって大人びた気になれるし。行ったことないけど北朝鮮の描写も読ませました。2021/12/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18710837
  • ご注意事項