新潮選書<br> 考える親鸞―「私は間違っている」から始まる思想―(新潮選書)

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新潮選書
考える親鸞―「私は間違っている」から始まる思想―(新潮選書)

  • 著者名:碧海寿広【著】
  • 価格 ¥1,595(本体¥1,450)
  • 特価 ¥1,116(本体¥1,015)
  • 新潮社(2021/10発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106038730

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内容説明

右翼から左翼、文学者や哲学者まで、近代以降の論客がその魅力や影響を語り続けてきた国民的高僧・親鸞。「懺悔の達人」「反権力の象徴」「宗教の解体者」など、それぞれの親鸞論を読み解き、「絶対他力」「自然法爾」といった思想の核心に迫る。日本人の“知的源泉”に親鸞あり――。気鋭の研究者による、親鸞論の決定版!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

101
本書は、悪人正機や自然法爾など、親鸞を代表するキーワードごとに、近現代の知識人が親鸞をどのように受容してきたかを紹介している。非僧非俗は親鸞独自のものではない、親鸞は絶対他力という言葉を使っていない、本願寺は親鸞の思想と完全に矛盾する、自然法爾を親鸞の到達点とするのは疑問など、ユニークな論点に思わず引き込まれる。随所に指摘されるキリスト教との近接性も面白く読む。更に、阿部謹也/吉本隆明/梅原猛/鶴見俊輔の各先生による現代社会への鋭い思索は、正に、親鸞とともに考えた結果なのだということを納得する。いい本だ。2023/07/15

ネギっ子gen

53
【親鸞は、日本でこそ人気はあるが、海外での注目度は低い。グローバルに普及したZEN(禅)との相違が際立つところ】仏教者の清沢満之を筆頭に、哲学者の田辺元、三木清、梅原猛、歴史家の家永三郎や阿部謹也、文学畑から小説家の吉川英治たちを取り上げ、それぞれの親鸞論や、親鸞に触発された彼らの思想や活動を取り上げながら、親鸞が多数の日本人に受け入れられていく過程を考察。<本書は、親鸞が何を教えたかという、親鸞自身の言葉よりも、むしろ親鸞以後を生きてきた日本人が、親鸞と共に何を考えてきたのか、この点にこだわる>と。⇒2023/03/30

ホシ

21
清沢満之、近角常観ら真宗僧侶はもちろん、倉田百三、三木清、鶴見俊輔、吉本隆明、亀井勝一郎など親鸞に魅せられた近現代知識人の思想が鮮やかに解説されます。そして、これら知識人に共通する核心は「私は間違っている」の思想であり、親鸞をめぐる精神思想史の系譜であるとします。本書で取り上げられる論客の思想に明るくないこともあって消化不良があることは否めませんが、なぜ、こうも近代知識人は親鸞聖人に魅せられてきたのか、一つの答えを示す良書です。親鸞ファンに強力推薦。2024/01/25

乱読家 護る会支持!

6
僕が考えている宗教的人生観は、、、 ◎大前提として、この世界にある宗教団体の教えや信仰を受け入れる気は全くない。 ◎自分自身を絶対値で見ていくと、、、自分の罪を感じる。生きている時間が長くなるほど、罪を重ねて、罪が深くなっていっている感覚がある。 ◎自分自身の中心は、ガランドウで何も無い中空なものと思える。その中空の外側にあるハリボテの自分が罪を犯し続けている。 ◎そんな罪深い僕を救う存在は、神仏であり自然であり、自分自身である。救いとは感謝であり、他者や社会への愛である。 ◎ゆえに、親鸞を求め続ける。2022/01/31

とむぐりーん

3
朝日新聞の特集記事「歎異抄」に参考図書として掲載されており、書店で購入した。日本の知識人の親鸞や歎異抄への関わり方について、解説したガイドブックであり、著者の親鸞思想への深い洞窟は感じられなかった。吉本隆明の章で、歎異抄13章が出て来ますが、「宿業の身」である自分という分析が不足していると思いました。2023/06/02

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