内容説明
ポロポロとはがれ落ちるような柔な皮膚もあれば,かたや脱皮でもしない限り脱げない頑丈な皮膚.生き物たちの皮膚は一見不合理のようだが,それぞれが進化の産物であり理由がある.からだを防御するだけでなく,色や形を変化させて気分も表現できる.生き物たちの「包装紙」のトンデモな仕組みと人の進化がついに明らかになる.
目次
まえがき┴1 人間だけじゃない!┴皮膚を家にたとえるなら┴皮膚の色で心もわかる┴生き物はみんな袋で包まれている┴2 皮膚は最強のバリアだ!┴皮膚の起源は?┴皮膚の中はどうなっている?┴他の動物たちはどうなのか?┴ゴリラやチンパンジーたちは┴皮膚でも呼吸できる両生類┴人間にいちばん似ているのはカエルの皮膚?┴カエルの入念なスキンケア┴人間の角層そっくりの繭を作るカエル┴【ひとくちコラム】ハダカデバネズミ┴【ひとくちコラム】魚の皮膚┴3 皮膚は生まれ変わる?┴脱皮する動物たち┴外骨格┴体温調節できない皮膚┴【ひとくちコラム】皮膚とエナメル質┴4 植物だって「皮膚」でできている┴樹木の皮膚は厚い!┴樹皮の模様と人間のしわ┴皮膚呼吸する植物チランジア┴【ひとくちコラム】植物と似ているホヤの皮膚┴【ひとくちコラム】地衣類たちの「皮膚」┴5 なんといっても皮膚は防御┴カバの赤い汗は紫外線を吸収┴鳥の皮膚は毒を持つ┴傷んだトマトの皮の秘密┴免疫機能┴花粉症と皮膚┴指しゃぶりとアトピー┴皮膚に棲む細菌たち┴【ひとくちコラム】樹皮に含まれる物質と人間の薬┴6 極限環境のなかでも平気な皮膚┴汗っかきなのは人間とウマだけ┴ゾウの皮膚とマイクロ工学┴鳥肌は立つ?┴体温四〇度Cを保てるペンギン┴氷点下でも凍らないヒラメの皮膚┴だぶだぶの皮膚をまとうカエル┴脱皮する植物のメセン┴7 驚くべき進化を遂げた皮膚┴高速で泳げるサメ肌┴電気レーダーを備えた皮膚┴エサを食べる皮膚┴分身を作る皮膚┴芸術的な模様を持つ皮膚┴食虫植物たちの皮膚┴8 コミュニケーションする皮膚┴変態でメッセージを送る昆虫┴過激色で威嚇するカエル┴気を惹くイカの変身┴コウイカは学習する┴コロコロと体色を変えるカメレオン┴9 人間の皮膚を再考する┴表皮は五感を持っている┴匂いも味も識別する皮膚┴刺激に反応する本体は?┴痒みという感覚はなぜ起こる┴皮膚の情報処理能力┴【ひとくちコラム】表皮と脳┴10 家を出た人間┴なぜ体毛を失ったか┴人間はなぜ人間なのか┴ホモ・サピエンスの選択┴自閉症スペクトラム障害とホモ・サピエンス┴ネアンデルタール人の皮膚┴体毛を失って得たもの┴「家を出た」人類┴参考文献
感想・レビュー
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