内容説明
2019年、アラフォー非正規雇用の凛子は人生に絶望していた。一縷の望みをかけて、再就職セミナーに向かうと、かつての就活仲間だった鶴丸と再会。しかし、雷が落ち二人は1999年にタイムスリップしてしまう。二度目の人生なら「勝ち組」になれるかもしれないと二人は目論むが、就職氷河期世代の敗北の経験はなぜか社会改革に役立っていく……。新感覚お仕事×タイムスリップ小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
127
『タイムスリップ』を使った『やり直しの人生』の中に『就職氷河期』の現実をリアルに描いていくこの作品。そこには我々が決して目を背けてはいけない四半世紀前の出来事とその先に待っていたこの国の有りようが描かれていました。『タイムスリップ』自体に重きを置くわけではないこの作品。そこに描かれるあまりにリアルな『就職氷河期』に見る社会の現実に目を背けたくもなるこの作品。社会の裏側に横たわる負の側面にハッとさせられる読書。昨今指摘される”失われた20年、30年”という言葉の意味深さを改めて感じもする傑作だと思いました。2025/02/16
えりこんぐ
44
41歳非正規・独身の凛子と鶴丸。タイムスリップでやり直しはできるのか? 人生2回目で未来から来てても楽勝!とはいかない。ほぼ同世代なので、かなり沁みる。クスリと笑える部分はあるけど、全体的に思ったよりシリアスだった。そしてやり直した先には、、アレが来るんだよね! まぁこの2人なら大丈夫、なのかな? 結構面白かった。【積読20】2023/03/15
のんちゃん
38
2019年、就職氷河期に就職に失敗した就活仲間の凛子と鶴丸は再就職セミナーで再会、その時、雷が落ち二人は1999年の就活時にその当時の肉体に2019年の思考をもってタイムスリップしてしまう。二度目の人生はいかに?という話。この20年間で社会はその精神構造が大きく変革した。パワハラ、セクハラ、ブラック企業の摘発等、二人はその概念を二度目の人生に活かし、人助け迄してしまう。が本人達の生き様はなかなか理想には届かずだった。その紆余曲折がなかなかしんどかった。でもそれなりに希望の持てるエンディングで大団円。2022/06/09
のりすけ
27
人生に詰まったアラフォー非正規。就職氷河期が全部アカンの原因。もう一度人生やり直せたら…。やり直せましたが結局就職氷河期のあの頃に戻っちゃった。ここから始まる流転の人生。就職難の時代は周期的にやって来て、その年に当たった人はマジで外れ籤なんよね。でも日本の経済はもう衰退期やん?24時間働けますよ!みたいな世相があの頃の経済を支えてたんだもの。あ、私は過去に戻るのはまっぴらごめんです。生きなおしとか勘弁してくれ。2022/07/18
ひさか
25
WebマガジンCOLORFUL2020年8月〜2021年4月連載の氷河期つるりんこ世代-リターンズ-を改題し、加筆修正して2021年10月双葉文庫刊。2019年から20年前の世界へタイムスリップした凛子と鶴丸のお仕事小説。表紙が面白そうで読みました。会話、場面のテンポは心地良いのですが、展開に工夫がなくあまり楽しめませんでした。2022/02/05
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