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内容説明
天下無双の「知のジェネラリスト」が見た、日本経済の20年とこれから。
リーマンショック、ユーロ危機、アベノミクス、消費増税から、コロナ禍の経済状況まで。
この20年間(2000-2020)の論説をまとめた、待望の経済論集!
ノーベル賞経済学者ポール・クルーグマンの著作をはじめとして、ピケティ『21世紀の資本』、ケインズ『一般理論』などの翻訳や、社会・経済・文化全般への鋭利な批評眼で知られる著者による、快刀乱麻の経済エッセイ集!
ケーザイって、要するに何なのさ。
「人はGDPとか経済成長とかいう言葉だけ覚えて、なんかわかったつもりでいるけれど、それを実感として理解している人は驚くほど少ない。それは抽象的な数字なんかじゃない。明日はもう少し能率よく仕事を片付けて、あまった時間で新しい何かをやろう。いまは捨てているこのピーマンのへたを、新しい料理に使ってみよう。GDP成長が1%とか2%とかきいたときに、そうした無数の努力が積み重なっていく様子を想像してみなきゃいけない。その多くは、飽食した連中のアームチェア経済停滞マンセー談義よりはるかに切実なものなんだから」(本文より)
【目次】
第1章 経済のトリセツ その1
第2章 クルーグマンとかケインズの話
第3章 リフレをめぐる個人史、ときどきピケティの話
第4章 経済のトリセツ その2
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
28
著者の著作や訳本は何冊か読んで、経済弱者へ寄りそう、建設的な提案に魅力を感じていたが、元々のお仕事が発展途上国での支援をおこなう仕事ということで合点がいった。生産性が高まる状態になるには、財やサービスを高く評価して買ってくれる需要が必要だと実感。日本の場合は長年それが自動車や電機産業に代表される製造業だった。それも今や相対的に弱くなり、代わる産業も中々見つからない。サービス業は得た利益をぐるぐるまわす効果があるが、富が貯蔵されていると、流れの総量が減り、偏りが起きてしまう。2021/09/27
まゆまゆ
13
リーマンショック前後から最近までの経済コラムをまとめた内容。マクロ経済の理論だけで経済がまわっているわけではなく、かと言ってミクロ経済だけではない視点のあり方、といった感じかな。続けて読んでいくとやはり小馬鹿にしたような印象はぬぐえない……2021/09/22
なななな
9
個人的には、ナルホドがいっぱいありました。自分の頭が固くなっていることに反省、アベノミクスも見直しました。やはり勉強は大切ですね。2023/09/25
駒場
6
翻訳書を買うと3割くらいの確率で名前が載ってる(体感)、1日何時間あるの?でお馴染み山形おじさんの経済エッセイ。リフレ派であり、クルーグマン信者であり、成長論者の日本の大卒おじさんの居酒屋経済談義で「あ〜はいはい」というところが半分、残りの半分はリーマンショックと緊縮財政を経たケインジアンの復活やクルーグマンの考え方の概説などを軽〜い感じで書いてるので、居酒屋経済談義したい人には結構いい本かもしれない2021/11/03
やす
5
経済学者/経済評論家?のエッセイ集であることを心して読めば、おもしろいと思う。経済についての入門書だと思って読み始めるとあまりにも砕けてて、ある種独善的な言い回しに戸惑う。 ●クルーグマンは正しかった ●ピケティは正しいところもまちがっているところも ●自分は優れた翻訳者である2021/12/01