講談社現代新書<br> 遊廓と日本人

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紙書籍版価格 ¥880
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講談社現代新書
遊廓と日本人

  • 著者名:田中優子【著】
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 講談社(2021/10発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065260951

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内容説明

人権無視の悲哀の場か、日本文化の聖域か。
「日本史の陰影(タブー)」を再考する。

江戸学の第一人者による「遊廓入門」の決定版!

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遊廓は二度とこの世に出現すべきではなく、
造ることができない場所であり制度です。

一方で遊女が、高い教養を持ち、輸入香木を焚きしめ、とても良い香りを放ち、和歌を作り、三味線を弾き、生け花や抹茶の作法を知っており、一般社会よりもはるかに年中行事をしっかりおこない、日本文化を守り継承してきた存在でもあったことを忘れてはなりません。

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【本書の目次】

はじめに
第一章 吉原遊廓の誕生
第二章 遊廓とはどういう場所か?
第三章 遊女とはどんな人たちか?
第四章 男女の「色道」と吉原文化
第五章 吉原遊廓の三六五日
第六章 近代以降の吉原遊廓
終章  遊廓をどう語り継ぐべきか


【本書の内容】

・遊郭は「辺境の別世」「身分のない世界」
・「不夜城」と呼ばれた吉原遊廓
・「色好み」という日本文化の伝統
・井原西鶴が描いた「床上手」な遊女たち
・恋を創るために読まれた「色道」
・江戸の「いい男」「いい女」の条件とは
・遊女を世に知らしめた「洒落本」と「浮世絵」
・遊女の人権が問われた「マリア・ルス号事件」
・吉原遊廓の凋落と消えゆく江戸文化  ……ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobuko

76
江戸の吉原遊廓を事例に一種の街「廓」を学び、持ってしまいがちな誤解が解かれました。家族の借金を返すため、遊女は男女の関係を避けられず、それを目的で来る客がいて、女性が全人格的に、ではなく性行為のみの対象として見られることは今日では許されない、とジェンダー問題に触れる。遊廓は二度とこの世に出現できない。一方で、遊廓が江戸時代の文化の基盤であり、大きなお金が動いていた。高級な遊廓へ行く男性には身だしなみのルールがあり貴賓があった。遊女は地位の高い客をもてなすため、高い教養を学び単なる床上手ではなかったのです。2021/11/19

k5

66
「遊廓は二度とこの世に出現すべきではなく、造ることができない場所であり制度である」という、人権的にきわめて真っ当な話から始まっていて、不埒な私は徹頭徹尾真っ当なこと言われたらどうしよう、とたじろいだのですが、遊廓という場所と文化についてこれ以上はないくらい鮮やかなガイドブックで、面白かったです。その上、マリア・ルス号事件のくだりから、人権のところの前振りも回収されます。出版メディアと芸能界としての吉原の関係性や、男の顔が戦国時代のヒゲ面から江戸時代は男女の境界が曖昧になるなど、重要な指摘がてんこもりです。2021/11/21

アイシャ

29
田中優子さんの『江戸時代の女性』についての講演会を聞きに行く機会を得て、まもなく遊郭についての本が出版されることを知りました。『鬼滅の刃』の2シーズン目の舞台が遊郭であることから、出版社から子供にも分かるような平易な内容の『遊郭』についての解説書の執筆を依頼されたそうです。当時の女性に自立の出来るような職業が限られていたことは、江戸時代ものを読むたびに感じていたことです。何より驚いたのは、政府が明治時代になってマリア・ルス号事件が起こって初めて遊郭と人権問題に気付いたという事。やだわ~ほんと。2021/11/24

じゃますけ2

5
遊郭と見るだけで、色恋沙汰中心の内容と興味本位に考えてしまいがちです。しかし作者は「忘れられた日本史」として、なぜ遊郭が成立したか、そして江戸時代の代表格である吉原の隔絶された世界で、遊女は書や和歌などの教養を持ち、街自体は花見や月見など様々な催しを行い、濃厚な江戸文化が花開いたことを「たけくらべ」も引用しつつ紐解きます。丁寧な解説後、作者は、冒頭と巻末に書く『遊郭は二度とこの世に出現すべきでなく(略)』の通り、存在の問題点を明らかにした上で、芸能史とジェンダーの観点から語り継ぐべきことと言うのです。2021/10/30

Mi-tan

2
江戸時代の華やかな吉原の文化について、そして遊郭からカフェー、現代のソープ街まで、吉原の移り変わりがよく分かる良書でした。しかし、冒頭と終わりで語られる著者のジェンダー問題への主張は、この本全体の中では一方的で唐突な感が否めない。「女性は不特定多数との身体的なかかわりを持ちたいとは思いませんが、男性は、差し出された女性たちと平然と交わる」など、過剰な主張もあり、それこそジェンダー論的にアウトでは?と、違和感を感じてしまった。2021/12/05

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