神様たち

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神様たち

  • 著者名:森美樹
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 光文社(2021/10発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334914332

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内容説明

寺社巡りが趣味の高校生カップル、律と祈里。律には思いを寄せられている幼馴染がいた。彼女はある日、二人のデート現場に現れ……「デイドリーム・デイ」/エッセイストの誠は、ふと立ち寄った「縁切榎」で入院中の父の絵馬を見つける。美貌の父が晩年に願ったのは……「チャーミング・マン」/親友と恋人の板挟み、いびつな親子の愛憎、あぶり出された過去、ままならない人間関係……女性のあるがままを肯定する5つの作品集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆのん

68
私自身、幼い頃から神社仏閣が好きで御朱印も集めている。読んでいて『あそこの神社かな』と思ったり、『行ってみたいな』と思える場所があったりで本筋とは関係ない所でも楽しめた。清く聖なる場所である神社仏閣をからめた様々な愛の形は読んでいて何となく落ち着かない気分になる。愛の形は人それぞれだと思うが、悲しい形のものや、歪な形のものもあって、そんな愛でも必死になる人の姿はやはり尊く、どんな形でも愛は愛なんだなと本を閉じた。2021/10/11

sayuri

65
「デイドリーム・デイ」「いたいけな旅」「チャーミング・マン」「ゆびさきの夜」「神様たち」パワースポットを舞台にした5話収録の短編集。神やパワースポットからイメージする神聖な物語ではなく、性に貪欲であったり自由奔放とも思える女性達の姿と、歪んだ性癖を持つ男性の姿が描かれている。森美樹さんの作品はいつも気持ちがザワザワして落ち着かない。本作も、一筋縄ではいかない人間関係に気持ちがざわめき、それぞれの物語が見せるラストの反転に驚かされる。しっとりとした静けささえ感じる文章だが、生と性への確かな熱量を感じる一冊。2021/11/22

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

48
神様や神社に関する短編集。男女のこう何ともいえないもどかしさをひしひしと感じながらも、訳ありな登場人物の心理描写に、どうなるんだろうという、その後の展開が気になる読書でした。私自身、何かに縋るようなタイプでないので、それぞれのキャラに共感は出来なかったが・・。#NetGalleyJP2021/10/20

のこ🐈

45
神様たち、というタイトルだけれど、そこに登場するのは業と欲望とを身の内にたっぷりと抱え生きる女性たち。初読の作家さんですが、比喩表現が静謐ながら鮮烈で、すっかり文章の虜になってしまいました。登場人物たちには追い詰められながら生きているといった雰囲気があって、閉塞や諦観や、内なる静かな怒りのようなものも見え、その為人をもっと知りたいと読み進めていく感じに。短編連作を繋ぐものとして神社仏閣が登場し、その点も興味を惹かれた要素のひとつです。久々に、他の作品も読みたいと思う作家さんを見つけてしまいました。2025/08/08

けいこ

32
神様とか神社に纏わる短編集。神聖なものと対比するように、出てくる人物は皆歪んでいて生々しい。でもその歪みこそが人間の本質の一部なのかもしれない。女性たちが本能的に性を味方につけたり嫌悪したりする様が逞しくもあり、痛々しくもある。森さんの作品は毎回嫌な気持ちにさせられるけれど、それは女性の業や欲に少なからず見覚えがあるからなのか、嫌だと思いつつも誘われてしまう。各話ともスッと静かに、でも内実は熱いラストにホッとしたけれど、到底受け入れられないストーリーの連続で読むのに疲れた1冊。2022/07/20

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