寂聴精撰 美しいお経

著者名：瀬戸内寂聴【著】

中央公論新社（2021/10発売）

• ISBN：9784120054716

内容説明

仏を祈る時は、ただその仏さまの真言をとなえればいい――。般若心経から宮沢賢治の「雨ニモマケズ」まで。不安に心がさいなまれた時に口にしたいお経や詩歌を、寂聴師が厳選。新装版



内容

仏に帰依する誓い――「三帰依文」

仏前でまずあげるお経――『懴悔文』

子供が欲しい時――『観音経』

相手を思いやる想像力――宮沢賢治「雨ニモマケズ」

極楽の花の香りにつつまれる――『阿弥陀経』

口に出して読めば心が静まる――『法句経』六〇番

長寿の秘訣――夢窓国師疎石

家康に教えた長寿法――天海僧正

生れた時もひとり、死ぬ時も――『一遍上人語録』

人の生涯の時間は決められている――「白骨の章」

人間はもともと仏――白隠禅師『坐禅和讃』

人の世は好いことずくめではない――慧澄『仏心印記饒舌談』

別れの詩、サヨナラダケガ――于ⅲ、井伏鱒二の訳詩

常にプラス思考で生きるには――空海『性霊集』

愛する人に死別することは――空海『性霊集』

嘆き悲しんでばかりいても――空海『性霊集』

虚心に阿弥陀仏を信ぜよ――蓮如『御文』

中将姫の「当麻曼荼羅」――中勘助『鳥の物語』

わたしを平和の道具に――アッシジの聖フランチェスコ

生き抜いた女の見事な一生――鈴木真砂女

祇王寺の尼僧の波瀾万丈――高岡智照尼

ぎゃてい、ぎゃてい、はらぎゃてい――『般若心経』

美しい日本を歌う僧侶――道元、明恵、良寛

それぞれの仏さまの真言……ほか、全71篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[すうさん]

図書館ではなく珍しく購入した。短い章立てで、美しいお経が満載だったからだ。私自身も最近般若心経を暗記しようと毎朝唱えているのだが、ある程度お経の内容や言葉の意味を把握しないとなかなか覚えられない。つまり簡単には自分の血肉にならない。そういう意味では本書のお経にはそれぞれ翻訳や意訳がしてあってより近い感じがする。お経はどれもこれも素晴らしいのだが、残念ながら私はそういった状況や場面にならないと血肉になって体に入ってこない。情けないのだが私のような凡人は経験を通じてしか真理を理解できないのが正直なところだ。

2022/09/15

[Go Extreme]

仏に帰依する誓い―「三帰依文」 仏前でまずあげるお経―『懴悔文』 子供が欲しい時―『観音経』 相手を思いやる想像力―宮沢賢治「雨ニモマケズ」 気分が落ち込んだ時には―『観音経』 幸福の海に浮かぶような気分に―『観音経』 仏を歌う平安の流行歌―『梁塵秘抄』 極楽の花の香りにつつまれる―『阿弥陀経』 一番美しい祈りの姿勢―『観音経』 仏教の極意とは―弘法大師空海 口に出して読め心が静まるー『法句経』 花を追いかけているうちにー『法句経』 怨みをすててこそー『法句経』 西行の歌は真言－『山家集』 長寿の秘訣

2021/11/14