内容説明
ランキング競争が過熱し、産学連携に踊らされ、アメフト、バスケで学生集め…。米国の大学では、エリートへの道も、大学が名を上げるのも、すべてはお金次第になった。日本の大学は、学長のリーダーシップ、外部評価、法人化など、彼の国を範としてきたが、このままで良いのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かりん
4
4:良書なのに、このタイトルがもったいなさすぎる…。特に州立大については無知だったので勉強になった。MITカーショック教授の宿題の話には口あんぐり。■連邦政府は、個人への資金援助を通して、間接的に高等教育を支援している。何について競争しているか、が重要である。経験財、情報の非対称性、逆淘汰。授業料:表示(公表)価格。カトリック:ジョージタウン大学。アイビーリーグ:子弟の合格率は一般の2~4倍。非テニュアトラック。Working Solution。中立な研究者。大学は利益最大化ではなく収入最大化をめざす。2012/07/14
takao
3
ふむ2024/04/07
パット長月
3
市場原理に翻弄される米国の大学の実態を詳説し、無批判な日本への導入に警鐘を鳴らした書。されど、どこもかしこも浮足立った昨今の日本社会を考えると、その流れは不可避であり、かつその結果は米国以上に惨憺たるものになる気がする。それにしても、日本の研究者が、よくもまあこんなによく調べたものである。おかげで米国の教育制度について、けっこうな知識を得ることができた。しかしながら、何というひどいタイトルであろうか。こんな名前の本に誰が、このような重厚で優れた内容を期待しようか。著者ならびに出版社に猛省を促したいものだ。2012/04/09
bossacafe
1
アメリカの大学システムの歴史と現状を、統計に基づき記述している本。日本語としておかしい、あるいは不十分な文が多く読みにくいのが残念ではあるが、書かれている内容それ自体は興味深い。2012/11/11