ハヤカワ文庫NF<br> 反逆の神話〔新版〕 「反体制」はカネになる

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ハヤカワ文庫NF
反逆の神話〔新版〕 「反体制」はカネになる

  • ISBN:9784150505806

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内容説明

「差異」への欲求こそが、資本主義を加速させる。カウンターカルチャーの欺瞞を暴いた名著。新たな序文を付す。解説:稲葉振一郎

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ただいま蔵書整理中の18歳女子大生そっくりおじさん・寺

71
反逆的なカウンターカルチャーを批判的に検証した面白い本。1度は読んでおきたい1冊だとは思う。しかし、カウンターカルチャーに穴があるからといって、同調圧力などに屈しない反逆的な気概まで無くすのは良くないと思う。ただ、本書の言う通り、なるべく正当な手順を踏んで世の中を改めていかなければならないのは確かに。2022/01/10

HANA

70
我々は誰しも大衆の中の一人ではありたくないし、そのためのエコでロハスな生活には実にコストがかかる。消費主義を否定するために唱えられたカウンターカルチャー、本書はそれが如何にして消費主義の尖兵になっていったかを検証している。ブランドや制服と画一性、エキゾシズムとしての東洋等、その論じている部分は多岐に渡るが、どれも極めて挑発的で面白い。自分の中にもこういう系統というか見栄はあるので、多少心が痛いが。最近のSDGsに代表されるような、どこか上っ面だけの明るさが尊重される現代にこそ読まれるべき本かなあ。2021/12/17

特盛

26
4.5/5。カナダの哲学教授によるカウンターカルチャー的思想についての批判本。カウンターカルチャーは秩序への抵抗、反抗の抜本性やラディカルさに重きをおくが、何も解決策を生み出せずにいると辛辣だ。消費主義批判、エコロジスト、資本主義批判にも同様の陥穽が潜みうるとする。著者に対しかなり保守的な印象を受けたが、実は先進的左派との自認ポジションに少し驚いた。著者は、反抗の極端を目的化してしまうスタイルに辟易としているのだ。トランプもカウンターカルチャー的背景を持つオルタナ右翼と整理されるのは随分得心がいった。(続2025/05/24

塩崎ツトム

24
叛逆それ自体はただ単に他者との差異を拡大させて、あたらしい資本主義の市場を生み出し、だれかのしょうもない特権意識、「洗脳されてない、本当の意味で良くわかっているワタシタチ」をうみだしているに過ぎない。本当に社会を変革したいなら、地道に規制法などを制定するように、議会に働きかけるしかない。それが民主主義だし、「最後の革命などない」のだから。ところでみんな選挙行った?2021/10/31

原玉幸子

22
ヒッピー、反消費社会、学校の制服、ファストフード店、東洋文化、環境問題、グローバル資本主義批判等々、「カウンターカルチャーの反逆児」との用語での反体制文化に関する論説で、著者が、「反逆児」の流れを切り捨ててしまうのではなく、時に批判、時に擁護するフェアな姿勢が好ましいです。一つ一つの社会的事象は米国の大きなスケールで捉えていて、又、本質の洞察が鋭く深いので、さらっとは読み流せませんしその的確さに感心します。時代の流れの中で立ち止まって考えるべきではと思う時に、読んだ方がいい本です。(◎2022年・秋)2022/08/05

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