内容説明
少子化は正しい。問題は長寿だ。
突然発生した新型インフルエンザで、離島の住民が瞬く間に全員死亡。
そしてとうとう本州にも感染者が。頼みの治療薬の備蓄が尽きる時……。
助かる命に限りがあるなら、将来ある者を優先せよ。
迫真のポリティカル・サスペンス!
<内容紹介>
悪魔のウイルスの名は「サリエル」。医療に通じ、癒す者とされる一方で、一瞥で相手を死に至らしめる強大な魔力、『邪視』の力を持つ堕天使――。
日本海に浮かぶ孤島で強毒性の新型インフルエンザが発生し、瞬く間に島民全員が死亡した。それはアメリカの極秘の研究データが流出して人工的に作られたという疑いが。テロの可能性が囁かれるうちに、本州でさらに変異したウイルスの罹患者が現れる。ワクチンもなく、副作用が懸念される治療薬が政府の判断で緊急製造されるが、感染が拡大しても全国民にはとうてい行き渡らない。刻々と事態が変化していくなか、果たしてパンデミックは回避できるのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ま~くん
36
医療費の約6割が65歳以上の高齢者。国民全体の医療費約42兆円。これが日本の現実。世界に冠たる健康保険制度が破綻の兆しを見せているのは周知の事実。そんな日本で強毒性の新型インフルエンザが発生。感染者から死者も出た。すぐに発生地の小さな孤島は封鎖される。対応を誤れば即パンデミックにつながる事態に日本政府はどう対応するのか。治療薬の備蓄は35万人分。優先順位を決める時に誰を優先し、誰を切り捨てるのか。高齢者を支える現役世代は減り続ける一方。日本の社会保障制度が進むべき方向は。今度、家族で話し合おうと思う。2022/08/31
ひろっぴー
18
すごい!が3つ。 え?!これコロナの前に書かれた?! と驚愕した。オリンピックが近づく最中襲いかかる新型インフルの脅威。2つ目は今抱える日本の保険制度の実態。とくに「そうだ日本へ行こう」は無知だっただけに驚いた。そして3つ目の、ワクチンや治療薬の優先順位はいま日本が抱える少子高齢化の問題をはっきり書いてあり、この本は高齢者は読むのツラいかも。コロナが日本にやってきた時のことを振り返り、照らし合わせながら読んだ。2023/09/25
ひろちゃん
14
予言本と話題で、2019年6月に出版された本。致死率100%、島全滅、毒性が強い鳥インフルエンザってこと以外全部コロナ渦で起こってることがコロナ前に出版された本に書かれてあって、本当に予言本かよ、すごい!と思いました2022/09/17
hiyu
7
ちょっと終わり方には納得いかないし、中には誤解があるような気もするが、現状と一部リンクしているようにも感じ、興味をもって読むことができた。健康保険制度の問題への言及もなるほどと感じたし、世の中が如何に後知恵バイアスにまみれているかも。2022/05/09
ohion
5
時間がとれず、なかなか読みあぐねた。インフルエンザウイルスの変異、パンデミックの怖れにどう対処するのか。この小説で戦うのは、医師ではなく政治家。そう読者に今の日本の社会保障制度の欠陥を突きつける。国民皆保険は日本の制度の良い点でもあるが、すでに機能不全。資金不足。そこに気づいてる国民はどれだけいるのかな。またまた突きつけられた感。2021/11/06
-
- 電子書籍
- 東大生が書いた 英語試験の攻略本~TO…
-
- 電子書籍
- パートナーは億万長者【分冊】 5巻 ハ…
-
- 電子書籍
- 抜け荷大名 - 剣客大名 柳生俊平8 …
-
- 電子書籍
- ラブボディ・エクササイズ 「勝負日」ま…
-
- 電子書籍
- 「大企業の時代」は終わったか【voic…