内容説明
ウルトラ、マイティジャック、ヒューマン、バンキッドから、モンスター大図鑑、特撮美術、後年の絵画・彫刻まで。未発表作品、実現しなかった幻の企画案も含む、全515点一挙収録。
目次
1 |初期作品 1950-60年代
2 |ウルトラ 1965-67年
2-1|ウルトラQ
2-2|ウルトラマン
2-3|ウルトラセブン
3 |マイティジャック 1968年
4 |ヒューマン 1972年
5 |バンキッド 1976年
6 |マヤラー/ Uジン 実現しなかった企画案1 1970-80年代
7 |未発表怪獣 1984-87年頃
8 |モンスター大図鑑 1985-86年
9 |日本・東洋のモンスター 1980-90年代
10| MU /ネクスト 実現しなかった企画案2 1989年+1990年代
11|1970-90年代の絵画・彫刻
12|特撮美術
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
bura
70
美術家であり特撮美術監督、そして「ウルトラマンの生みの親」成田亨の作品集。作品展の図録として制作されたもの。 時系列で怪獣やメカニックデザインの原画が本人のコメントと共に掲載されており、とても読みやすかった。特に美術の初期作品「八咫」は抽象形態による生命感が大変素晴らしい。その特徴あるフォルムがウルトラQから始まる怪獣、宇宙人、メカニックに用いられていることが理解できたことが大きな収穫であった。世界に誇るウルトラシリーズの怪獣デザインは、成田亨の手で生み出されて来たということが再認識できる一冊である。2024/07/03
Bugsy Malone
64
成田さんの絵は私に美術の素養が無いせいなのか、怒られるかも知れませんが中には拙いように感じてしまうものも有ります。ただ、あらゆる物、事を踏まえた上での創造力によるデザインは唯一無二のものだと思います。そんなデザイン画を見ているとまたまた怒られるかもしれませんが諸星大二郎さんとも通じる魅力を感じてしまいます。そして神域とも思える彫刻の数々、実物に至ってはどれほど鬼気迫るものがあるのだろうかと。また収録されている成田さんや寄稿されている方々のコメントも複雑な想いを感じながらも興味深く読ませていただきました。2023/11/16
りんご
42
庵野秀明展の勢いでこれも読んでみましょう。うちの市の図書館は有能だなあ。この作品集はすごい。私の思ってた「怪獣」の価値がストップ高だ。「怪獣」という概念は幼い頃から、いや幼い頃こそ近くに存在してるんだけど、成長して(あれは小さい子供が喜ぶものだな)と、卒業した。これは再入学だ。美術で芸術だ。アドレナリンが湧き出すのを感じた。2024/05/01
むつぞー
28
先日の「美の巨人たち」を見終わってダンナが言う。家にないの?いや、欲しいんだけどね、予算がね…。でも図書館にあった。ありがたい。怪獣は懐かしいし、改めて見るとその造形が面白い~。夕景の中のカネゴンの絵がとても素敵。ダンナを巻き込んでいずれ予算を確保しよう。2015/07/15
夜長月🌙新潮部
26
成田さんはウルトラマン、ウルトラセブンの怪獣や兵器のデザイナー。表紙絵はガラモンと思っていたがピグモン。彼の規範は「キングコングのような地球上の生物をただ巨大化するという発想を止める。」「首が2つや手足が何本もというお化けにしない。」「脳や内蔵がはみ出たり血がダラダラは避ける。」。彼の展覧会は富山、福岡が終わり春から青森県立美術館。彼の原作を一番所有しているのもこの美術館である。325ページの夕景に沈むカネゴンがシュール。ウルトラQのセミ人間につの(角)とハサミを付けたのがバルタン星人。2015/03/05
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