内容説明
コンプレックスが文化を形成してきたのでは????という仮説を立て、これまで熟考されることのなかった「天パ」「背が低い」「下戸」など10のコンプレックスをとりあげ、数々の文献をひも解きながらカルチャーを考察する。劣等感を武器にして作品を生み出してきた表現者たちへのインタビューも収録。
文庫特典対談:ジェーン・スー×武田砂鉄「東京育ちコンプレックスが抱く“上京”への憧れ」
「天然パーマ」
インタビュー:ミュージシャン 有馬和樹(おとぎ話)
「下戸」
インタビュー:ミュージシャン 澤部渡(スカート)
「解雇」
インタビュー:ハイパー・メディア・フリーター 黒田勇樹
「一重」
インタビュー:アイドル 朝倉みずほ(BELLRING少女ハート)
「親が金持ち」
インタビュー:いきもの&クイズ好きミステリーハンター 篠原かをり
「セーラー服」
インタビュー:イラストレーター 中村佑介
「遅刻」
インタビュー:デザイナー・ソラミミスト 安齋肇
「実家暮らし」
インタビュー:現代美術家 泰平
「背が低い」
インタビュー:ミュージシャン 鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)
「ハゲ」
インタビュー:臨床心理士 矢幡洋
※この電子書籍は2017年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
68
コンプレックスについて悩んでいたことがある人やコンプレックスについて考えたい人におすすめの本になっている!コンプレックス。私自身もある。学歴・喘息などなど。数えたらきりがない。だが私自身コンプレックスがあることを認めた上で過ごしているからあまり実生活で困ったことがない。この本は遅刻 下戸 ハゲなど色んなコンプレックスについて考えたりコンプレックスを抱えていた人のインタビューをまとめたものになっている。コンプレックスって根深いに奥深い。考え始めたらこの考えること自体コンプレックスではないかと思うほどである!2023/09/22
Roko
33
わたしも中学生の時にセーラー服を着ていたのだけど、当時は何の疑問も持たずに着ていました。でも、この本を読んで気がついたんです。小学生のときはどんな服をいていてもよかったのに、中学生になると制服があり、女子はセーラー服、男子は学ランという選択肢しかない。つまり、この時点で性別というのを思いっきり突きつけられるのだと。最近は女子でもスカートではなくパンツを履いていいという所は増えてきたようで、家の近所でもそういう子を見かけるけど、逆に男子がスカートを履きたいというのは聞き入れてもらえるのかなぁ。2023/12/11
tsu55
21
この人のラジオ番組を時々聞くことがあって、気になっていたのだけれど、本も出しているということで、手に取ってみた。肝心のコンプレックスと文化の関連についてはよくわからななったが、面白い(キャラの濃い)人たちとのインタビュー集として楽しめた。2022/06/02
活字スキー
19
時折お名前は拝見するものの著作を読んだことのなかった武田さん。「文化はコンプレックスから生まれる」という説に基づいて「天パ」「下戸」「背が低い」など、昨今のPC事情にあってもなお放置されがちな10のテーマでインタビュー。何につけても、あればあるなりに、無ければ無いなりの苦労や悩みがついて回る。それらを「気にしなきゃいいじゃん」で済ませられる人はある意味幸いなんだけど、そうは済ませられない人が、その人だけのやり方であがくことで様々な表現が生まれてきたのは間違いないと思う。2022/02/20
くろすけ
6
コンプレックスがあることは悪いことばかりでもなく、それが欲と結びついて表現活動として昇華している。 巻末のジェーン・スーさんが言う通り、この本は(ほかの著書も)「しつこい」と思うが面白かった。インタビューは安齋肇さんの遅刻話が面白かった。2021/11/13
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