内容説明
学生服専門の洋品店で働く吉本佑理(32歳)は、職場上司の無自覚なセクハラやパワハラに合いつつもなかば諦めも感じていた。ある日、例のごとく「きみ、彼女いないの? 吉本さんを誘ってあげたら」と言う部長に対し「無礼です」と言い切る出入りの配送業者、里村の自然なふるまいが佑理の心に飛び込んできた。その後デートを重ね次第に距離を縮める二人。そして、告白のタイミングでこれまで三、四人と付き合ってきたと言う里村に対し、佑理は今まで彼氏が一度もいなかったことを、勇気を出して告げる。すると里村は何も告げずに去ってしまう。フラれた。失意の佑理に里村から電話が。「ごめん、おれも付き合ったのは中学の時にひとりだけ。いまマンションの下にいるんだ。戻ってもいいかな」(第一話「ひとり道」)。あなたは“その言葉”を一日に何度、口にしますか? 様々なシーンのごめんで登場人物たちが少しずつ繋がってゆく、心温まる連作短編集。
目次
第一話 ひとり道
第二話 いつも俺から
第三話 甘いママ
第四話 いけない奥さん
第五話 かすがい
第六話 電話家族
第七話 ナニサマ
第八話 うさぎが転んだ
第九話 小言幸兵衛
第十話 ハッピーエンド
第十一話 しゃぼん玉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじさん
95
学生服専門の洋品店に勤める吉本祐理と彼女に繋がる9人を描く連作短編集。職場の上司や同僚やその家族、友人、恋人に関わる三文字「ごめん」が紡ぐ、喜び、悲しみ、怒りの様々な物語。「ごめん」が言える人、言えない人。重かったり、軽かったり、嬉しかったり、悲しかったり、同じ言葉なのに思いは様々。「ごめん」と相手のために、あるいは自分のために謝り謝られる。又、許したり、許されなかったりしながら積み上げる人生。謝ることで何かが終わり、何かが始まる。「ごめん」から始まる物語。ぞれぞれの人生模様がなかなか読ませる。 2023/08/23
みかん🍊
92
独身OL佑理は一人で読書するのが好き友人も少ないがそんな生活に満足しているが上司杉田はそんな彼女をかわいそうだと気軽に悪気なく声を掛けてくる体育会系男子脳の持ち主、佑理の同僚、その周りの人々の連作短編集、ごめんという謝罪は時に心に温かく、時に枕詞で誠意の欠片もなく、しかしなかなか声に出して言えなかったり、やっかいな言葉である、 古い黒電話を使い続けていた咲枝の「電話家族」人間嫌いの母親に育てられた楓子の「ナニサマ」が良かった、最後の喫茶店にやってきた彼女にスカっとした。2021/09/29
タケチヨ
21
猫好きにはたまらない表紙(自分は犬派ですが)の、登場人物たちの繋がりで綴られる連作短編集。本作には様々な意味合いの『ごめん』が出てくるが、心の底からの謝罪ではなく人間関係を円滑にする為の不本意ながらの『ごめん』が日常生活にいかに溢れているかという切なさたるや。『自分が悪くない事で頭を下げなければならないのが会社という場所』の1文が印象的。周りから変人と言われている里村くんの考え方、自分も学生時代に似たような事を感じていたので好感が持てた。カトゲンさんの短編集はいくつか読んだが本作が1番面白かった。2023/09/09
hukkey (ゆっけ)
19
吉本佑理と周りの人たちの日常を描いた11話の連作短編集。所々吐く愚痴が小気味良い。『いつも俺から』と思い込む無神経な人間に痛恨の「ごめん」を叩きつけても堪えないだろうな。何としても相手に頭を下げさせ悦に浸りたい『ナニサマ』、勝手に謝罪を押し付けて許されたつもりになる人間もあるある『小言幸兵衛』。終わり方はスッキリ。色々な「ごめん」の場面に、その言葉をどんな目的でどう気持ちを込めて言うべきか考えさせられる。必ずしも許されるとは限らない。けど反省してひと言だけ伝えることで、新たなスタートが切れるかもしれない。2021/09/18
Mayrin
13
いろんな「ごめん」が詰まった連作短編集。とても面白かったです。わかるー、と思う話が多数。そしてたまに泣ける。大満足です!2021/09/05
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