しりあがり寿の死後の世界

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しりあがり寿の死後の世界

  • ISBN:9784777821570

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内容説明

人は死んだらどこへ行くのかーーー
天国、地獄、輪廻転生…? 世界の宗教や死者の書、
霊界を知る達人たちが伝える様々な“死後世界

生と死を見つめ続ける巨匠が描き下ろした、
古今東西10通りの死生観

あちゃー なにこれ? ヤバイな
臨死体験? まだ心がまえできてないよ
……などという間に自分は流されていき……
暗闇の中を流れる大きな川の中州に
死後科の病棟はあった

漫画と読み物で繰り広げる古今東西10通りの「死後の世界」。本書の案内役
は、しりあがり寿の漫画『瀕死のエッセイスト』(1996年)や、雑誌『ダ・ヴ
ィンチ』(1999~2008年)にて連載していた『オーイ・メメントモリ』などに
も登場する、通称・瀕死のエッセイスト。彼は臨死体験のような状態で流れ
着いた“死後病棟で、「人は死んだらどうなるのか」「死後の世界とはい
ったいどういう場所なのか」を知るために、病棟内の無数の部屋を訪ね歩き
ます。そこで出会う個性的なキャラクターたちや独自のユーモアは、まさに
しりあがりワールド全開! 生と死を見つめ続ける氏ならではといえる作品
であり、ファンのみならず手にしてほしい意欲作です。一方、各コンテンツ
に解説のテキストを添えるのは、『辛酸なめ子と寺井広樹のあの世の歩き方』
も話題になった、オカルト研究家の寺井広樹。さらに、宗教学者・島田裕巳
氏の監修による、アカデミックな裏付けも兼備しました。世界の伝統的な宗
教や各地の伝承、霊界の達人などが伝える様々な死生観。そこから自分なり
の「死後の世界」も模索できる、新たなガイドブックの誕生です!

【主な内容】
第1章 伝統的宗教の死後の世界
●仏教の死後の世界
国によって様変わりしてきた仏教の死後の世界。
決め手は善行か、「地獄の沙汰も金次第」か!?

●キリスト教の死後の世界
正しい信仰をもち、善行を積んだ人の魂は天国へ。
罪人や異教徒は、凄まじい地獄で責め苦を受ける。

●イスラム教の死後の世界
ごくシンプルな死後の世界。火に炙られる地獄と、
酒や乳の川が流れ、望むものが手に入る天国。

●神道の死後の世界
ガラパゴス宗教である神道では、すべてが曖昧模糊。
天国も地獄も、今いる世界と地続きかもしれない。

第2章 死者の書
●古代エジプト「死者の書」
ミイラとともに棺に納められた巻物の呪文は、
死後の楽園にたどり着くための必須アイテムだった。

●チベット仏教「死者の書」
何度も繰り返し現れる光が、死者を解脱に導く。
その好機を逃さぬよう、僧侶がお経を唱え続ける。

●日本版死者の書『往生要集』
往生を遂げて極楽浄土に行くためのマニュアル本。
現世での罪に応じていく、八大地獄の描写が凄まじい。

第3章 霊界の達人
●スウェーデンボルグ『天界と地獄』『霊界日記』
天界行きか地獄行きかを自分自身で選ぶ。

●ワード『死後の世界』
地獄の最下層に行ってもはい上がれるという証言。

●出口王仁三郎『霊界物語』
トランス状態で口述筆記された壮大なストーリー。

コラム
・琉球に伝わる死後の世界
・アイヌに伝わる死後の世界

……etc.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Vakira

52
人類は想像の出来る動物である。生命は成長し、やがて老化していずれ死ぬ事を知る。肉体は生命を失い、朽ちていくが魂は何処に行くのか?自分が無になる事は理解出来ない。だからまた違う世界があるに違いない。こうして人類は死後の世界を創造してきた。現実に空が高く続き、海深く深海がある。人の業から天国、地獄は想像したのだろう。今を良く生きるために。しかし人類は空を飛びだし宇宙へ、月へ。深海や地底にはリュウグウノツカイはいても地獄はない。科学の力によって「あの世」は居場所を失ってしまった。では「あの世」探してみよう。2021/10/03

うわじまお

33
気になったので読んでみた。マンガと解説で構成した、各宗教や研究者が考える死後の世界。少しだけ勉強になりました。内容が思った以上に薄く、期待していたものとは違ったかな。ただ、死後の世界がどんなだろうという想像力は強くなりました。2021/01/22

遊々亭おさる

11
あらゆる謎は科学の力で解明出来ると信じられる現代。その科学の力を持ってしても分からないのが死後の世界。艱難辛苦の人生だった者は死んだら天国に行きたいと願い、悪事に手を染めて栄華を極めた者は地獄行きの恐怖に怯える。そんな感情は今も昔も変わらぬ普遍的なもの。信じる者は救われる。現世で神を信じ、徳を積むことが天国行きの乗車券。天国に行ける自信がない人も諦めちゃいけません。宗教は己の努力と法力によって極楽に導いてくれます。天国と地獄は生きている人間のためにある。AIによって永遠の生を手に入れる選択肢もあるけれど。2020/11/24

千石京二

4
「死後の世界」という題材と、しりあがり寿の漫画に惹かれて購入。とても面白かった。キリスト教、中国仏教、神道、イスラム教などの宗教の世界観の中で語られる死後の世界と、何人かの「死後の世界について文献を残した人物」(哲学者ではない)について、平易な文と、しりあがり寿のユニークな漫画で説明されている。「死後の世界」というものは、生きている我々は決して体験することができないが、宗教という大きな単位でも、個人の思想の単位でも、わりと自由に理解されてきたのだなということがわかった。→ 2020/10/03

Hikari Sakai

2
★★★★宗教の特徴が現れる死後の世界の定義を理解できる良書。仏教は輪廻転生し人間と生きること自体が苦行。ユダヤ教の派生であるキリスト教とイスラム教は似てて異教徒というだけで地獄行き。神道は魂が祖霊として現世を回遊して子孫を見守る。どの地獄も凄まじく残酷で生前に善行しようと思う!2020/12/25

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