内容説明
炎上、祭り、ネットスラング、アスキーアート、オフ会、MMD、MAD……。
「2ちゃんねる圏」を舞台にネットユーザーが生み出した「くだらない」「取るに足らない」文化は、それゆえに論じられないままでよいのか。
SNS全盛の現代、オワコンといわれる「2ちゃんねる圏」の文化に、社会学の知見を用いて大まじめに切り込む、ネットカルチャー論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PenguinTrainer
7
誰か一人が作り上げた物でもなく、ネットの時代を作り上げてきたものたちを歴史的にまとめた本。 2ちゃんねるやまとめサイトに代表される一次情報に基づかない情報の拡散、サードプレイスとしてのインターネット、非生産的な活動に対する絶大な意欲など改めて見直して整理すると見えてくるものがあると感じた。2021/10/05
愛楊
2
2021年出版。第1・4・7〜9章は書き下ろしであり、他の章は既出論文である。淫夢等の言及しにくいトピックを書籍媒体に含んだのだろう。2010年代後半移行にはインターネット文化研究が停滞したらしい。第4章では「カルト動画」概念を『The Cult Film Reader』のカルトの定義に即して検討している。しかし、淫夢や尊師MMDをカルト概念に包摂したとして、それがいかなる社会学的帰結を持つのかということを知りたかった。第9章のカイヨワの「聖−俗−遊」概念の適用は興味深かった。2024/03/25
Wassssup_mymen
1
2ちゃんねる基軸のネットカルチャーを学術的に著した一冊。がっつり2ちゃんねるというよりも筆者も語っているようにその周縁にフォーカスした理論。そのため、俯瞰的な理論展開だったのでがっつりネット文化を通ってなかった個人的には読みやすかった。特に都市理論を応用してネットカルチャーに言及していたのは面白かった。2025/04/05
ヨシツネ
0
社会学のファン文化研究をこういう風に適用しているのかという点にとても驚いた ネットカルチャーの研究自体少ないしこの路線で研究が続くと助かる2021/08/25
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