内容説明
言語学的な視点と歴史から、ハングルという〈奇跡の文字〉に光をあて、その合理性、秘められた可能性を探る。韓国でもロングセラー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
54
文字マニアから見れば、ハングルは最高に興味津々な文字。声を形にするために、発音器官の様子をかたどったという発想がどこから生まれたのかが知りたかったし、1443年から、その後李朝の時代にどんな軌跡をたどったのか(この点を詳しく書いた本が少ない)が書かれていて有意義だった。何より、逆に日本語の表記の方を照らして、その姿を明らかにしている。なるほど形態音韻論的表記は利点。しかもそれ以外の表記もOKらしい。なお本書はハングルの現在にすごく詳しく、古代からの14ページの年表で、4ページが21世紀の分だ。これは驚き。2021/11/17
おたま
42
ハングルとは、韓国・朝鮮語を書き表すときに用いられている文字のこと。「한글」と書いて「偉大なる文字」の意。15世紀の中頃に、その時の世宗(セジョン)という王の下、集賢殿という学問研究機関に集う当時の最高度の知識人たちによって作られた。もともとは『訓民正音』という書物にまとめられ、「正音」と呼ばれた。自分たち朝鮮の民族が用いている言葉を、その当時の書き言葉であった漢字を使わないで、直接発音したままを文字にしようとしたもの。極めて合理的に組み立てられた文字であり、世宗は朝鮮の人々が誰でも使えるように作った。2025/03/12
matfalcon
22
一五世紀朝鮮王朝にハングルは誕生した。人々は朝鮮語を話すのに、知識人たちは漢字・漢文で書く―。名を得るのも、思想を語るのも、法を作るのも、詩を詠むのも、ありとあらゆる知は、母語ではない、漢字・漢文の中にあった。国王・世宗は文字を創製し、若き同志たちがこれを共にした。文字が生まれると、何が起こるのか?人は文字をいかに生きるのか?私たちはハングルを見ることによって、人間の文字の原初を知り、“話されたことば”と“書かれたことば”の豊饒なる流転、そして言語の巨いなる希望を知る。第22回アジア・太平洋賞大賞受賞。2025/06/18
Yuki
3
ハングルについて、まったく知識ゼロ❗韓国語の事かな?ぐらいでしたが、「ハングル教室」は日本に照らし合わせると、「日本語教室」では無く「ひらがな教室」とか「カタカナ教室」にあたるなんて‼️15世紀朝鮮王朝第4代の王世宗が創出‼️もうもう知らなかった事ばかり。ハングル、聞く、読む、書く、頑張りたいです。
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