内容説明
東日本大震災から一年が経つが、大切な人を失った悲しみはいまも癒えることなく、進行する核家族化と地域社会の希薄化は、かつてのような自然な癒しを生じにくくさせている。そうした悲しみのうちにある人々を理解し寄り添うことの大切さを、悲嘆ケアに関する日本初の教育研究機関であるグリーフケア研究所のメンバーがわかりやすく説明する。
目次
はじめに[高木慶子]
序章 グリーフケアとは[山本佳世子]
1 なぜ今、「グリーフケア」か
2 悲嘆とは何か
3 悲嘆者を支える
4 おわりに
第I部 実践編
第1章──阪神・淡路大震災、JR福知山線事故を経験して[高木慶子・山本佳世子]
1 はじめに
2 災害時の悲嘆
3 阪神・淡路大震災
4 JR福知山線脱線事故
5 セルフケアの重要性
6 おわりに──東日本大震災を経験して
第2章 遺族会とグリーフケア[高木慶子・山本佳世子]
1 はじめに
2 遺族会とは
3 遺族会の実際
4 さまざまな遺族会
5 おわりに
第3章 日本社会の伝統的なグリーフケア[大河内大博]
1 はじめに──本章の視点
2 儀礼の「場」と仏教僧侶によるグリーフケア
3 日本人にとっての死者供養
4 仏教儀礼と仏教僧侶の役割におけるグリーフケアの要素
5 仏教僧侶の意識改革
6 仏教がもたらす遺族の負担
7 おわりに――グリーフケアの充実のために
第II部 理論編
第4章 グリーフケアの基盤としてのスピリチュアルケア[小西達也]
1 はじめに
2 ビリーフとスピリチュアル・クライシス
3 スピリチュアル・クライシスと向き合う
4 スピリチュアルケアの実践
5 スピリチュアルケアでのケア提供者の在り方
6 おわりに
第5章 臨床心理学における悲嘆[横山恭子]
1 はじめに
2 「悲嘆」に関する心理学的研究の展開
3 死別体験研究
4 グリーフ・カウンセリングとグリーフ・セラピー
5 プロセス研究と緩和ケア
6 外傷性悲嘆とレジリエンス
7 おわりに
第6章 グリーフケア研究の動向[森俊樹]
1 グリーフワーク理論と段階説
2 継続する絆
3 認知ストレス理論
4 統合理論の試み
5 二重過程モデルの意義
6 意味の再構成理論の可能性
7 悲嘆の文化的社会的側面
8 公認されない悲嘆
9 おわりに
第III部 人材養成編
第7章 グリーフケア提供者を目指す人たち──アンケートおよびインタビュー調査から見えてきた動機とニーズ[山本佳世子]
1 はじめに
2 調査の方法
3 グリーフケア提供者を目指す人の喪失体験と動機
4 グリーフケア提供者を目指すことの意味
5 おわりに
おわりに[高木慶子]
参考・引用文献
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
amanon
とある聖職志願者。
JunTHR
まにゃん
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