内容説明
投資家マインドを持った消費の力で日本は世界のリーダーになれる――経済を拡大させ、労働分配率を引き上げる。そのために消費者ができること。
ユニコーン企業などに200億円投資し、成長企業を支援する経営・投資のプロが現場からSDGs時代のヒントを導き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
45
著者が挙げる資本主義の問題点の一つに、資本主義は本来価値ある資産を毀損させながら成長している、というのがある。大気や水資源など、対価を払わずに膨大な資源を搾取した結果、近年は地球温暖化や生物種の減少、海洋汚染等々、毀損の規模が果てしもなく拡大し、我々の生物圏さえ破壊されようとしている。極端な経済格差はその随伴物である。いわゆる資本主義は、近代以降現代にまで存在する利潤追求の仕組みであるが、時間軸をもっと長期に取り、毀損されてきた自然や人的資源に正当な対価を払うとするならば、そう簡単に利潤を生みだすことは→2021/11/05
メタボン
28
☆☆☆ 資本こそ正義という考えから、ステークホルダーを重視する潮流となっている。そんな中で消費者が「考える消費」で選択することが、よりサステナブルな経済拡大につながっていく。未来志向のミッションに持続的に挑戦し続ける事。そしてその解決に向けて挑戦する企業が今後高い評価を受ける。2022/03/29
JUN
10
消費者が色々と考えることで日本が変わるという内容。確かにそういう意識を持つことは重要だと思う。2025/04/04
エジー@中小企業診断士
6
著者の経歴が面白い。JAXAからゴールドマン・サックス証券でM&Aアドバイザー。サステナブル資本主義とは金に支配された社会ではなく、人が中心となる社会と定義。人とは「消費者」であり「労働者」。投資家マインドを持った「人口5%の(社会的コストを)考える消費行動」で社会課題解決型資本主義に変えて世界でリーダーになれる。投資マインドを育む方法は、①消費を投資と考える②労働を投資と考える③余剰資金を投資する。拝金主義を批判しながら全て貨幣価値に収斂させる思考パターンが極めて「投資家」的な世界観である。2022/08/16
Shohei I
4
タイトルの「考える消費」という言葉に惹かれ購入。 小売業に勤めているので、消費者の力というものを身をもって体感しています。この力が社会変革のために動いたときにはものすごい力になると確信しています。 社会を良くする方に動かすため、どうしたらよいのか。それは社会の課題について消費者自身が当事者意識を持つことだと思います。そのために自分はどういうことができるのか。自身の持つ問題意識を思い出させてくれる一冊でした。2022/10/09