21世紀のロンバード街―最後のディーラーとしての中央銀行

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21世紀のロンバード街―最後のディーラーとしての中央銀行

  • ISBN:9784492654903

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内容説明

金融市場のあり方をつぶさに観察して書かれた古典的名著、バジョットの『ロンバード街』。
この本では、中央銀行の役割について「最後の貸し手」と整理して、金融関係者の間では、
それが常識となってきた。

しかし、ここ最近の金融危機では、中央銀行はその役割を超えて、金融市場の崩壊を
防ぐためにあらゆる手段で買い支えを行う「最後の買い手」(Dealer of last resort)、
つまりだれもポジションを取って価値のバックストップを提供しないときに、あえて
大量の資産購入を通じて現在の価値の根拠を提供する機能を果たしている。

従来の経済学や金融論が見落としてきた金融市場の特質をとらえたユニークな一冊。

目次

日本語版への序文
はじめに
第1章 新旧ロンバード街
第2章 現在の仕組みの起源
第3章 管理の時代
第4章 スワップの妙技
第5章 ディーラーの役割とは
第6章 金融危機の教訓
結論
謝辞
訳者あとがき
参考文献
用語一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

人生ゴルディアス

6
薄い本なのは説明を省いているから薄かったでござるの巻。訳者あとがきが本書の要約なので、それでなんとか補完。金利政策では各種資産の流動性を常に保証できるわけではなく、さらにその価格感応度も資産によって歪なので、常にバブルの火種になり得る。最後の貸し手もシャドーバンキングシステムの前には無力だし、このシステムは悪というわけでもない。流動性確保のための、最後のディーラーとしての中央銀行の役割。というか『金融工学者フィッシャーブラック』を批判するがゆえに伝記を書いたというのが非常に興味をそそられた。2022/07/14

Go Extreme

2
マネー・ビューの考え方: 危機からの教訓 昔・今のロンバード街: 債務に固有の不安定性 今のシステムの起源: 国家の銀行から中央銀行へ 戦時金融から破滅へ 不況期と戦争期における非商業債務 マネジメントの時代: 金融政策と雇用法 マネタリー・ワルラシアン 白鳥のアート: 通貨スワップとカバーされない利子平価規範 現代ファイナンスから現代マクロ経済学へ ディーラーは何をしているのか: 資金調達の流動性と市場の流動性 危機の解剖学 危機に学ぶ: ジミー・スチュアート モールトン=マーティンのストレステスト2021/11/12

多分、器用です

1
最期のリスクの引受手としての中央銀行2023/11/30

ふら〜

0
訳者あとがきを読んでから本文を読むと理解が深まる。中央銀行のあるべき論の歴史なり考え方はやはり勉強し直す必要があるな…2022/02/04

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