創元推理文庫<br> 亡霊ふたり

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創元推理文庫
亡霊ふたり

  • 著者名:詠坂雄二【著】
  • 価格 ¥799(本体¥727)
  • 東京創元社(2021/10発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488440213

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内容説明

人生で選択を迫られたとき、環境に迎合するか、もしくは自分に合わせて環境そのものを変えてしまうか。それこそが人に与えられた自由である。そして「人を殺す」という手段を選択肢の一つに加えることができれば、より自由に生きられるはずだ――。そんな信念のもと、高校在学中に人を殺すことを目標に掲げた高橋和也は、“名探偵”に憧れる同級生・若月ローコに出会う。名探偵に必要な資質とは謎に遇うことだと言う彼女を最初に殺すと決め、行動を共にするようになるが……? 鮮烈な青春ミステリの傑作。/解説=松浦正人

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

114
著者おなじみの架空の遠海市を舞台としたミステリ。ボーイミーツガールな展開はまさに青春もの。とは言え詠坂さんの作品なだけあって普通ではない設定が魅力で、それでいて読後感にはしっかりと未完成さゆえの青春な味わいも残されていた。途中、先輩や友人が和也に理屈を超えた考え方で諭すのも印象的。探偵にしろ殺人にしろ、論理に支配され過ぎると行き詰まると言っているかのよう。実際、あの事件は二人にとってミステリ理論的にはうってつけなものだったはずだが。それでもその実体験が亡霊ふたりを追う二人に何かをもたらしたようにも見えた。2022/07/15

papako

48
結構好きな作者の作品。でも読むたびに、そんな話あったっけ?とか、あー、もう一度読まないと?と思わされる。こちらもリロ・グラ・シスタの記憶が欲しい。ま、読まなくても楽しめるんですが、覚えてると楽しさ倍増かなと。2023/01/23

タカギ

24
ずっと読みたかった本がやっと文庫になった。やっぱり詠坂氏の感性は独特だ。稀代の殺人者・佐藤誠に憧れる男子高校生・高橋が、在学中に殺そうと目をつけたのは、名探偵・月島凪に憧れるローコだった。2人に共感できるところは全然ない。事件を見つけに奔走するローコはちょっと面倒くさくて迷惑な人物ですらあると思う。でも終章にくると、2人に変化が見られ、ボーイミーツガール小説である、ということにも頷ける。他の詠坂作品とのクロスオーバーは見つかるとうれしい。2021/10/17

momi

14
★★☆☆☆2022/03/25

CCC

13
殺したい主人公と名探偵になりたいヒロインの青春ミステリー。なのだけど自分の感触では主人公とヒロインのすごい特殊なせめぎあいで、まるで戦いをしているような気さえした。各キャラの思惑のズレと噛み合いが面白い作品だった。2022/10/29

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