戦略不全の論理―慢性的な低収益の病からどう抜け出すか

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戦略不全の論理―慢性的な低収益の病からどう抜け出すか

  • 著者名:三品和広【著】
  • 価格 ¥3,520(本体¥3,200)
  • 東洋経済新報社(2021/10発売)
  • ポイント 32pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492521496

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内容説明

経営における戦略とは何か。なぜ日本企業では戦略が機能しないのか。戦略のできる経営者をどう育てるか。日本企業の抱える本質的な問題をあぶり出し、解決策を提示する。

目次

はしがき
第1部 戦略不全の実態
第1章 日本企業の戦略不全症
第2章 データに見る戦略不全
第3章 ケースに見る戦略不全
第2部 戦略とは何か
第4章 演繹的マクロ戦略論
第5章 帰納的ミクロ戦略論
第6章 大局的判断の戦略論
第3部 戦略不全の背景と処方箋
第7章 経営戦略の3要件
第8章 日本企業の経営者
第9章 戦略不全の処方箋
参考文献
用語一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masabi

11
【概要】日本企業が陥っている戦略不全をデータから読み解く。【感想】日本企業が1960年代から一貫して売上高の拡大に反して利益率が低下していることを指摘する。この状態が戦略不全である。対して、同業にもかかわらず抜きん出た利益率を誇る企業も存在する。そういった企業は類似した商品を扱いながらも施策全体では異なる狙いや目的がある。異質化を利益の源泉と見る。この異質化を生み出すのが戦略の要諦だが、戦略を練る訓練が経営者候補を選抜するキャリアシステムから抜け落ちている。2021/08/04

Kiyoshi Utsugi

4
この本は結構古くて、2002年に出版されたものです。 現在、神戸大学大学院教授の三品氏ですが、助教授の頃に書かれたものです。 戦略が機能しない(戦略不全)のはなぜか?その機能しない戦略とは何なのか?という形で、逆方向からアプローチしているのが特徴です。 企業の目的は、長期の視点から最大限の収益を確保することなので、この長期収益の最大化に直接関与する営為だけを切り出したものとしています。 最後の9章では、戦略不全の処方箋としてまとめられています。 今までにない切り口で、目からウロコのことが多々ありました。2019/11/27

H.A

2
日本企業(主に製造業)は、1960年から2000年にかけて、一貫して売上高営業利益率を長期に低落させている。バブル崩壊とは関係ない。売上高規模が大きくなっても、規模の利益は働かず、利益率を減少させてきたのである。これは、日本企業の戦略がいかに不全に陥っているかを明白に示すものである。この戦略の不全は、かつてより社長在任期間が短くなり、腰を据えて超長期の企業経営ができなくなっていることなどが一因である。短命社長や優秀な大卒新入社員がそのまま経営者になるのでは、低収益体質からは抜け出せないのだ。2013/07/30

Akitoshi Maekawa

0
前職の「人事系の賢い先輩」の机の上で見たな、と思いながら読んだ。製造業を中心とする日本企業がなぜ戦略不全となるのか、折に触れて思う「戦略ってなんだっけ?」に対する答えを提供してくれた。そら難しいわ。あと納得したのは「事業観」。確信命題・事業認識・優先順位・因果関係・意味解釈の5つの体系の厚みがそれをつくると。一つの枠組みとして今の自分がどこが弱い、どこがずれやすい、ということを理解していきたい。また優秀な部長は経営者になれない、というのは人事として悩むテーマ。描く人と動かす人は別であって普通なのかもね。2017/01/11

M氏

0
読み応えあった。日本型大企業の本質を深く付いていると思う。 企業における戦略とは、机上の計画との違い、ミクロ経済学から確認する戦略的ドメイン定義の再定義、ビジョンや理論と現実のオペレーションを繋ぐもの、経営と管理の役割の違い、歴史的事実と統計から導く日本企業型人事・昇進形態の功と罪、つまり戦略(位相シフトに始まる戦略的ドメイン定義およびその実行)がなぜ慢性不全に陥るか。 大企業に勤められている方は一読してみては。 なお70年代までの有形無形資本の蓄積をジリ貧で食い潰した企業の行方はニュースの通り…。2016/11/22

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