内容説明
この20年ほどの新しい技術の発展により、色、咬合力、走る速度や子育ての様子など、化石に隠された謎が思いがけない方法で明らかにされた。著者は古生物学が博物学からコンピューターや最新の技術を用いた科学的領域へと変貌した軌跡を目の当たりにしてきた。そんなベントンが通説を振り返り、自身の研究・経験をもとに、最新の発見と証拠を示し、読者を研究の最前線である発掘現場から博物館、研究所の舞台裏まで案内する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いくら丼
10
濃密でした。原書の論理展開的にも、訳者の日本語文章的にも、非常に読みやすく興味深い本でありながら、その内容の濃密っぷりのために、一気に読み進めると疲れ切ってしまい、読了にはそれなりの時間がかかってしまう。これぞ素敵な本と言うもの。原題はさしずめ「恐竜の再発見」ですが、邦題の「最前線」の方がわくわくするし、多角的な中身の空気感が伝わってくる。その邦題の通り、科学史を踏まえた最新研究の知見が盛り沢山で、且つ体系的な解説にもなっていて面白い。一般読者目線も意識されていて、熱意も伝わる。文句なしにおすすめ。素敵。2024/03/22
5〇5
6
恐竜は、「何色だった?」「何を食べていた?」「どのくらい速く走れた?」「どれくらいのペースで成長した?」などの疑問への答えが示されます。恐竜の謎は、想像から始まり、議論と検証を経て科学へと変換していきます。その時々の最新テクノロジーがそれを後押しします。この変換のプロセスが楽しめますね。ちなみに表紙のイラストは、羽毛の色を”復元”したシノサウロプテリクス。白亜紀前期に生息した体長約1メートルの小型の羽毛恐竜です。2022/05/27
やご
3
イギリスの古生物学者が、この数十年の間に飛躍的に進展した恐竜研究の知見を豊富な図版や恐竜のイラストともに紹介するポピュラーサイエンスです。原著の出版は2019年ですから、最新に近い研究成果に触れることができます。わたしの恐竜に関する知識はおおよそ小学校時代で止まっていました。そのころ読んだ子ども向けの恐竜の本では、挿絵のティラノサウルス(本書にもイラストあり)はゴジラみたいに直立していました。(続く)→ https://gok.0j0.jp/nissi/1332.htm2022/10/21
kazutox
3
最近の読書に恐竜成分が足りないので図書館で借りてきました。2019年の The Dinosaurs Rediscovered の邦訳。著者はイギリスの古生物学者で、研究歴は1970年代末から。19世紀以降の恐竜研究史から現在の動向まで、著者自身の研究紹介を交えて手堅くまとまっています。最近の恐竜研究ってだいぶコンピュータと数学使うものになってるんですね。2022/07/27
izumone
3
夏は恐竜の季節というのがすっかり定着した感。で,今夏の読書はこの本。恐竜に関する網羅的な解説というより,いくつかのトピックスをめぐる研究進展の解説。体色,食餌行動絶滅など,何となく(現時点での)結論(定説)は耳にするが,そこに至る過程がとてもわかりやすい。「なるほどそんな点が論争になるのか」という気づきが多く得られ,大変勉強になりました。2021/08/06
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