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内容説明
16世紀に成立した建築様式である天守閣。
時が下って江戸期、「天守閣にはキリストが祀られている」という説が突如広く流布し始める。
さらにその後、日本起源説、中国建築の影響説と、時とともに目まぐるしく変化する、天守閣をめぐる言説の数々。
はたして、天守閣にヨーロッパ文明は関係しているのか、それとも日本固有の文化なのか。
各時代の膨大な歴史家の記述、建築史学の研究などを横断し、真っ当な研究からトンデモ説までをふくむ多様な言説を分析してゆくなかで浮かび上がる、日本人の幻想の系譜。
芸術選奨文部大臣賞受賞作。