歴史の鑑定人:ナポレオンの死亡報告書からエディソンの試作品まで

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歴史の鑑定人:ナポレオンの死亡報告書からエディソンの試作品まで

  • ISBN:9784794225252

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内容説明

彼の鑑定品には、本物の歴史が宿っている。
当代きっての史料文書の鑑定家であるネイサン・ラーブ。
彼はこれまでに、ナポレオンの死亡診断書や、エディソンの試作品、JFKが暗殺された際の遺体のやり取りについて録音された音声テープなど、歴史の一大局面に立ち会った品を数多くやり取りしてきました。
そのような貴重な品々を取り扱ってく中で、著者は故人の名誉にかかわる課題や政治的な思惑など、単なる商売としてのやり取りを越えた、壮大なドラマの中に巻き込まれてゆきます。
歴史の細部が宿った遺品にまつわる数々の物語について、自身の鑑定家としての成長とともに語る、新たな形の歴史ノンフィクション。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

20
世界的な歴史文書の鑑定人である著者がこれまでの経験をもとに書き下ろした一冊。ただ単に珍しい文書、有名人のかいたものというだけでなく、その内容や歴史的背景に至るまでを理解したうえでの鑑定という流れはさながらミステリ小説のような読み応えで面白かった。いちばん切なかったのは、ナチのユダヤ人迫害から逃れてアメリカにやってきた学者がまさに命がけで保存していた数々の文書について触れた章。歴史に詳しくないわたしでも読みやすい面白さでした。2022/01/22

tom

18
この本の著者、数カ国語を読み書きできると書いているけれど、古い手書き文書を読めるというだけで驚き。売り買いする文書の中にはアインシュタインの手紙が含まれているのだけど、相対性理論を理解したうえで、手紙の真贋を判断する(私は、つい最近、ようやく相対性理論の枠組みを知ったばかり)。知識をきちんと蓄えて、それを活用。こういうところまで知識をインプットしている。そしてまた、古い文書の歴史的価値とそこに含まれる事実とロマンの兼ね合いまで考えてお仕事をする。プロというのはすごいと驚きながらもサラリと読了した本でした。2021/09/20

岡本正行

7
アメリカでの古物商、日本でも、それなりの商売になっているのだろうか。茶道具でもいい物は、高価らしい。それを狙って偽物を高く売りつける。専門家として営業している古物商だから価値はわかり、鑑定眼も養っているとはいえ、有名人の手紙、筆跡とか内容とか、歴史的な、また内容的なことで真贋を極めるのは難しいこと。父親が始めた商売、見様見真似と勉強・努力で、引き継いでいくのは大変なこと。ひとつ間違えば破産、どの仕事でも同じことがいえる。危ない橋だが、好きなら、いい仕事ではある。2021/09/17

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