内容説明
青信号で道を渡り切れず、怖くて買い物にも行けない。
トイレに間に合わず、オムツを重ね履きしている。
長期間の寝たきり生活を送り、家族に迷惑をかけているのが申し分けない。
間違った介護と医療で、急激に身体が弱っていく高齢者。
どんな介護をするかで、あなたや家族の「老後の幸せ」が決まります。
介護経験者は、次のようなことで後悔しています。
・施設選びで失敗。母親が驚くほど弱って帰ってきた。
・情報と余裕がなさすぎて、すべてケアマネジャーの言う通り。
本当にそれでよかったのか、いま考えると疑問が残る。
・社会福祉サービスをもっと最初から使っておけばよかった。
・胃ろう・人工呼吸器はやめておけばよかった。
・親が弱っていったのに気づくのが遅れた。
もっと早くから手を差し伸べていればよかった。
・1人で抱え込みすぎて、ストレスから家族にきつくあたってしまった。
「介護後進国日本」では、
誰かに任せっきりの介護では、
幸せな最期を送れる可能性が、ぐっと下がります。
「本当に、家族も本人も幸せになる介護とはなにか」を
介護の現場で追い求め続けてきた著者が教える、
家族も本人も後悔しないための介護の「答え」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ykmmr (^_^)
169
私たち、介護従事者には…耳が痛くなる話です。①老後の身体的自立を守るには、その状況になる前からの予防やリハビリの投げかけが必要。②日常生活自体が『リハビリ』になる場合がある。③やる気が出ない利用者さんたちもいるが、若いうちからリハビリ等を習慣とし、ご本人がやる気になる環境を作る。実際の業務の中でも、利用者さんの『自立』を促す事を大切にし、出来ることは自分でやって頂く事はしているが、やっぱりやりすぎてしまうところがある。介護は、利用者さんの『自己決定』を大事にしないといけないので、ある意味 2023/01/31
ネギっ子gen
53
【大切なのは、出来ていたことが出来にくくなっているということに早く気がつき、適切に介護の制度を利用し、専門職の「介入」を受けること】間違った介護で、体が弱っていく高齢者たちの現状を紹介し、リハビリや適切な介護や医療の制度を使うことの大切さを伝える書。<筋肉の衰えは1カ所だけで起きるものではありません。たとえば、握力が衰えているとき、同時に脚も衰えていることが多いのです/ペットボトルの蓋を開けるには、10~20kgの握力が必要で、その握力が保てていない場合は、全身の筋肉が、かなり衰えている可能性が高い>と。2024/10/27
うさうさ
18
キャッチーなタイトルだがリアルな話で、内容はリハビリの重要性と課題、医療と介護の連携など重要でありながらも不十分な現状を書かれている。介護の知識なくても非常に分かりやすく、昨年発行の本なのでデータも制度も最新だ。確かに、待機児童は問題になるが、待機老人はニュースにならないな。2022/01/22
よぶ
13
読んで良かった~と思えた一冊です!今まさに、義父の介護の真っ只中です。介護する側は、時間が限られていたり楽だからと、やり過ぎる部分が多いのかもしれないです。介護される側には日々の生活がリハビリになっているのも理解している。どうしても手を出しちゃうんですよね(^_^;)寝たきりにさせない!動けるうちは自身で動いてもらう介護を目指していきます!!2022/08/13
清水勇
7
自身の親の看護の実体験をきっかけに寝たきりにしない為のリハビリを中心とした介護サービス事業を展開する著者が、介護を受ける本人と家族に知って欲しい介護サービスの受け方を丁寧に説明する。いろいろな本を読んで日本では病院と家族の都合で多くの高齢者を「薬」と「拘束」で家畜並みに扱い寝たきりにすることで莫大な金を費やしている実態に愕然としていたが、日本の寝たきり率が北欧の10倍にもなる医療と介護の課題(「寝かせきり」から「寝たきり」にしてしまう)とリハビリを通して自立することの重要性をこの本で明確に理解できた。2022/01/24