内容説明
「俺の町は田舎だから、夢も仕事もない」と思っているすべての人へ。
それは違うよ。ないのは、あなたのアイデアとプライドだ!
今、過疎化は日本全体で大きな問題になっている。
東京も例外ではない。統計上は人口の増えている大都市でも、
増えているのは高齢者で子どもは激減しているのである。
つまり、邑南町が40年間歩んできた道である。
それを苦々しく思う人や自治体はとても多い。
行動している様子がないのに、眉間にシワをつくってため息をついている。
そんなところには誰も近寄りたくないだろう。
反対に、たとえ多くの問題を抱えていたとしても、
その問題ごと未来のテーマとして前向きに捉えて動く。
その動きを楽しんでいる人はポジティブだから、人も外から行きたくなる。
僕や邑南町の仲間達は、困難な問題も前向きに捉えて、現状を楽しんでいる。
自分たち自身と地域にプライドを持って、生きている……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Comit
60
社内図書~“気づいてもらえないなら、ないのと一緒”過疎の町が「食」と「農」で生まれ変わる。一人の地方公務員であった著者が、地域観光課に配属されたことをきっかけに町の埋もれた魅力に視点を向け、対外的な販路拡大、人材育成、市営レストラン開店と、新しいことにどんどん挑戦していく。食と農を通して魅力ある地域循環型社会を構築していく様は、試行錯誤の連続。PDCAサイクルをすっ飛ばして、経営者然とした決断力と即応性は、良い意味で公務員っぽくない(笑)プロフェッショナルの特集も観てみようかな。2021/07/16
ジロ
3
地方の役場でここまで動く人がいる。町長含め決断が早い。文章はかなり上から目線で語られますが、これは本人が根っからのポジティブシンキングだからです。 嫌いになれないタイプの人ですね。地元にいる人には分からない魅力は他から来た人でないと見つけられない。地元では当たり前のことが他地域では新鮮なことは多々あります。なので色んな地域、色んな国を訪れて現地の人と交流することが重要です。2019/03/06
野々村 聡
2
島根県の邑南町の取り組み。すごいな、経済の循環する仕組みをよく把握している。美郷町といい隠岐といい、こうも具体的な形で凄まじい取り組みを実践できている。 取り組みを潰すのが仕事ってとこばかりなんでどーにかならんかと常々思ってます。2019/06/17
m-kuma
2
NHKプロフェッショナル仕事の流儀で紹介された島根県邑南町役場の職員、寺本英二さんの著書。地方にありがちな「公務員になりなさい」という祖母の言葉を頼りに役場職員となった寺本さん。典型的な公務員であった寺本さんが、地元のために奔走するスーパー公務員へと変わっていくのはなぜか。この本を読むと、テレビでは紹介されなかったことも含め、その訳がはっきりと見えてきます。人とのつながり、そして何よりもまずやってみることの大切さが非常によくわかります。2019/02/24
茶坊主
2
著者が働く島根県邑南町は全国的な認知度は低く、海もない、過疎でジリ貧の町。 この町に活気を取り戻すべく、「食」と「農」をキーワードに奮闘した記録。 思いついたら、いろいろな人を巻き込んで、どんどん突き進む姿は爽快。あちこちへの根回しやら、稟議やら、関係者からの苦情やらお役所ならではの部分もあるけど、それはそれ。 「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも取り上げられたとは、知らなかった。 それにしても、「地域のために頑張る公務員」がマスコミに取り上げられないくらいフツーになることの方が大事だと思うけど。2019/01/21