虚空へ

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虚空へ

  • 著者名:谷川俊太郎【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 新潮社(2021/09発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784104018086

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内容説明

「夥しい言葉の氾濫に、小さくてもいいから詩の杭を打ちたい」デビュー以来つねに第一線にありつづける国民的詩人、谷川俊太郎。70年の詩作を経て至った、瑞々しく自由なる新境地。誕生の不思議、いま触れている感覚、死の向こう……老いて一日は旅。軽やかにして豊かに凝縮された十四行詩88篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

226
言葉数を すっぱり 切り詰めた 十四行詩、言葉の殻を剥き 詩の種子を割り 余白を味わう、言葉の氾濫に 抗い 苦言し 飛び越える、ウン コワイクライ スバラシイ2021/10/09

シナモン

99
谷川俊太郎さんの詩のなかでも極短いものが収められている。少ない言葉が深く静かに胸を打つ。老いること、死との向き合い方。(ゆっくり)(死は私事)(残らなくていい)が特に心に刺さった。2025/06/24

アキ

94
谷川俊太郎による短い言葉の十四行詩。生と死、言葉と自然、宇宙と天地。これらの詩には、言葉を削ることで研ぎ澄まされる感覚が現れる。  <もし死が>もし死があるのなら そこから始める 私はもういないが虚空には在る至る所に 目に見えず耳に聞こえぬものに満ちて  <どの一生も>どの一生も言葉に尽くせない 一輪の花と同じく 唯一の星の地上に開き 誰の哀しみの理由にもならずに宙に帰る  2021/11/03

けんとまん1007

74
あとがきを読んで、なるほどなあ~と思った。短い言葉で構成された14行詩、全88編。全部で一つの詩のようでもある。淡々とした言葉から浮かんでくる色合いがある。どこか、少し枯れたような、淡い色合いを感じる。とは言え、穏やかな中にも、想いの深さがある。少ない言葉で綴る意味を考える。2021/12/21

まこみや

66
詩は通読するものではなく、味わうもの。自分のペースでつきあって暗唱できるようになりたいものだ。〈文字で/読みたくない/声で/聞きたくない//言葉の/意味から/滲み出すものを/沈黙に探る//山の/無意味の/静けさ//死に向かう/人間の/無言〉 谷川さん曰く、「暗がりのなかで蛍火のように点滅する」短い行脚の十四行詩の連作だ。一篇一篇をゆっくりと味わうとき、日常の時間とは異なる時間を生きているように感じる。2022/01/20

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