内容説明
1970年のグループ解散から数えて、すでに半世紀。にもかかわらず、いまなおカリスマ性を失わず、時代、世代を越えて支持され続けるビートルズ。いったん頂点に上り詰めても、たちまち忘れ去られるのが流行音楽の常なのに、なぜ彼らだけは例外なのか――。世界各地のポピュラー・ミュージックに精通する音楽評論の第一人者が、彼ら自身と楽曲群の地理的、歴史的ルーツを探りながら、その秘密に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
242
ビートルズはなぜ誕生し、どのように成功し、どれだけ世界に影響を与え、伝説になったのか? それらの要因を歴史的·地政学的·文化人類学に考察します。っていうのはちょっと大袈裟ですけど、様々な音楽から影響を受けてバラエティー豊かな楽曲を生み出したビートルズの革新性を改めて学べます。スティーヴ·ジョブズの残した言葉「人生で起きることの大半は、ボブ·ディランかビートルズの歌にある」っていうのも、まんざら大袈裟ではないです。2022/05/23
TakaUP48
67
62年にデビューしたカブト虫4人組。マッシュルームカットが話題となり、もどきの頭髪で登校し指導部のお世話に。大学1年の時、彼らが来日し、下宿のTVで放映公演に釘付け。時は、ベトナム戦争真っ只中、学生運動や新宿西口のフォークゲリラ等、若者の言動が激しかった頃。リバプールの労働者階級の彼らが、階級制度の厳しい英国の女王陛下からMBE勲章の叙勲。驚天動地!次から次に繰り出す彼らの曲に酔い、行動に驚嘆した時代。何処か、夢見る時代だった。この本は、曲名とそれに関わる話が?書かれている。何十年振りにレコードを聴いた!2022/08/13
ホークス
46
2021年刊。ビートルズの細かい蘊蓄や分析の本は多いが、彼らが流行で終わらず「例外」となった理由を著者は探る。以下は本書を読んだ私の解釈。大衆音楽を多様化させた黒人音楽は、ビートルズにも強く影響し続けた。貧しい黒人が洗濯板やスプーンで奏でるスキッフに始まり、様々なジャズ、ロックンロール、カリプソ、スカ。白人民俗音楽のベースと黒人系の様々な要素がミックスされ、白でも黒でもない新しい物が生まれた。影響された音楽の広さゆえ、ビートルズは何でもありの実験室として短命だが激しく創造した。多様性の実験でもあったと思う2021/11/18
Roko
36
ビートルズに関する本は、それはそれはたくさんあります。そのほとんどが曲の解説やメンバーたちの生い立ちなどについて語っています。それに対して、この本の特徴は、ビートルズのバックボーンにはどんな歴史があり、どんな音楽があったのかということなのです。ああ、ビートルズに関する話は、どれもこれも楽しい!2024/08/07
十川×三(とがわばつぞう)
23
興味深い。メンバーが影響を受けた音楽を詳しく考察。音楽中心の本。メンバーの人となり、バンドのストーリーなどを知りたい人は別の本がいいかも。▼影響を受けた米の黒人音楽の流れと歴史、ルーツであるリヴァプールの歴史など勉強になった。▼曲の裏話に「へぇ~」となる。▼ジョージのシタールの先生ラヴィの娘はノラ・ジョーンズ。2023/04/28
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