山と溪谷社<br> ヤマケイ新書 山岳気象遭難の真実 過去と未来を繋いで遭難事故をなくす

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山と溪谷社
ヤマケイ新書 山岳気象遭難の真実 過去と未来を繋いで遭難事故をなくす

  • 著者名:大矢康裕/吉野純
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 山と溪谷社(2021/09発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635510752

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内容説明

爆弾低気圧、豪雨、落雷、異常高温、台風、豪雪など。
最新の知見に基づいて気象遭難を引き起こす背景を探り、事故を防ぐ手立てを考察。

決して埋もれさせてはならない過去の遭難事故の教訓、将来も風化させてはならない近年の重大な遭難事故の教訓、そして将来の気候リスク。
ヤマケイオンラインで「山岳防災気象予報士・大矢康裕が教える山の天気のイロハ」を連載中の著者が
「遭難をなくす!」という思いを込めて、すべての登山者におくる一冊。

■内容
第1章 恐い爆弾低気圧
爆弾低気圧が引き起こす疑似好天/事例 2009年4月・北アルプス鳴沢岳遭難事故/どうすれば防ぐことができたのか
将来の気候変動によって爆弾低気圧はどうなるのか

第2章 山岳を襲う豪雨
梅雨についてもっとよく知っておこう/大雨になった時に山ではどのようなリスクがあるのか
事例1 2004年7月・奥只見山系白戸川遭難事故/事例2 2017年6月・屋久島での遭難事故
将来の気候変動によって梅雨の大雨はどうなるのか

第3章 落雷リスクは増える
雷についてもっとよく知っておこう/知っておくべき雷の知識/事例1 1967年8月・西穂高岳落雷遭難事故
事例2 2012年8月・槍ヶ岳落雷遭難事故/将来の気候変動によって雷はどうなるのか

第4章 異常高温に警戒
夏の暑さと熱中症対策/熱中症についてよく知っておこう/事例1 1994年7月・朝日連峰遭難事故
事例2 2020年8月・羊蹄山遭難事故/将来の気候変動によって夏の猛暑はどうなるのか

第5章 夏でも起きる低体温症
山では致命傷に繋がる低体温症/事例1 1913年8月・木曽駒ヶ岳『聖職の碑』遭難事故
事例2 2009年7月・トムラウシ山遭難事故/将来の気候変動によって低体温症のリスクはどうなるのか

第6章 関東甲信や北日本を襲う台風
なくならない台風による遭難事故/事例1 2002年7月・トムラウシ山遭難事故/事例2 2018年7月末・富士山遭難事故
将来の気候変動によって台風はどうなるのか

第7章 中部山岳北部を襲う豪雪
日本海側の雪についてもっとよく知っておこう/大雪になったときにどのようなリスクがあるのか/事例1 1963年1月・薬師岳遭難事故
事例2 2004年2月・大長山遭難事故/将来の気候変動によって雪はどうなるのか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

84
読んでゆくと、登山というのは気象を制したものが成功することを知った。私は登山は、知らないしやったこともないが。エベレストやK2といった登山のドキュメントを読んでいると、常に気象が成功か、失敗、生きるか、死ぬかに影響を与えていること。また、夏場でも低体温症で命が無くなること。現在ではGPSがあって、位置情報なども残せる時代だ。昔は確か、気象のラジオで天気図を書いていたと思うが、最後は結局、危ないかそうでないかの決断が分かれ道だと思った。図書館本2025/01/07

ふたば

9
過去に起きた気象に端を発する事故を検証し、なぜ起きたのか、回避するにはどのように行動するべきだったのかを解き明かす。ここまでなら、よくある内容だが、原因となった気象条件の未来にまで言及する興味深い内容だった。地球は常に変化している。時代によって気象条件は異なる。これから先の数10年でも全く様相は変わる。過去の事故に学び、新しい情報を取り込んで進化する必要がある。地図と天気図、特に高層天気図を読めるようにしておくことは重要なことだろう。そこから起こりえる危険を嗅ぎ取り、回避すべき悪条件に突入しないためにも。2022/03/19

summerman

2
遭難についての本というか遭難をタネにして気象を語る本というか。ゆえに非登山者にも有用で門戸を広げていると言えなくもない。普通の天気予報では見かけないような天気図もばんばん出てくるので取っ付きづらいがそんなにわかりにくくもない。山なんて危険地帯に行くんならこのくらい知っときなさいよという主張には黙って頷く他なし。当事者に取材してない強みで結構厳しい指摘をしているのもこの手の本にしては新鮮であった。時折しょーもない自慢が入るとことか温暖化でこうなるみたいなしょーもないコーナーも含め、総じて作者の思想強めの本。2023/04/26

takao

2
ふむ2022/08/29

JF1RLN

2
面白い、というと不謹慎だと怒られるかもしれない。教訓に富んだ本。気象要因の遭難事故を取り上げている。事故の概要、原因、どうすれば防げたか、将来的に要因となった気象現象は増えていくのかどうなっていくのか、といったことが書かれていて非常に興味深い。2021/12/30

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