内容説明
39歳でアルツハイマー型認知症と診断されて7年、全国を飛び回り、300人を超える認知症当事者と対話し続けている著者だから書けた当事者の「本音」。
認知症になっても「なにもわからなくなったり」「なにもできなくなったり」するわけではない。
周囲の「やさしさ」が当事者を追い詰め、やがてすべてをあきらめさせられていく。
症状をさらに悪化させる「ストレス」という最大のリスク。
いまだに専門家の間でも根強い「偏見」を脱し、診断されてもよりよく生きていくために必要なこととはなにか。
「なにができて」「なにができなくて」がわかれば、できないことを補うために「どう工夫すれば」いいかが考えられる。
認知症当事者700万人時代を迎え、すべての人のすぐ隣にある世界を知るためのガイド。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
64
【認知症当事者が自分の人生をあきらめず笑顔で前向きに生きることが、家族も楽になり互いの幸せにつながる】上野先生お薦め本。若年性アルツハイマー型認知症と診断されて8年、全国の仲間の話を聞いて綴った当事者のリアルを伝える書。2021年刊。著者は、<認知症と診断されたその時から私たちの暮らしは、今までの生活とまるっきり変わってしまいます。でもそれは、認知症の症状のせいではありません。診断されたからといって次の日から急に「物忘れ」が増えるわけではありません。周りの人たちの意識が大きく変わってしまうのです>と。⇒ 2025/01/22
クリママ
39
著者は39歳でアルツハイマー型認知症と診断され、仕事を続けながら300人超の認知症当事者と対話し続けている。認知症には進行の段階があるものの、診断されると同時に、家族から危ないからと様々なことを禁止され、過剰な優しさによって自由を奪われ、その日から世界が大きく変わってしまう。後半には、生活するため、楽しむための当事者の工夫が語られている。著者のように、診断後8年たっても、このような本を書くことができ、当然のことながら話し合うこともできる。まず、彼らの思いを知り、協力していくことが大切だと思われた。2024/10/01
とよぽん
37
認知症、という脳の病気についての様々な偏見、先入観、思い込みなどを一掃してくれる。若年性認知症になった丹野さんご本人が、当事者の視点から医療や相談機関、介護施設、支援者、家族の「逆効果」で「不要」な対応の数々を挙げている。認知症と診断された瞬間に、本人の意思や欲求、自己決定が奪われ、認知症の人は何もわからないし、一人では何もできない人と思われ、周囲の人に信頼されなくなる。そんな不自由で悲しく辛い現状を打破したい、認知症でもできることはたくさんある、困った時に助けてくれるIT機器やアプリもある、と訴える。2026/04/11
たまきら
36
日本人の認知症当事者が書いた本を、初めて読んだ気がします。夫の父方の家系は、祖父母伯父伯母、父親全員が認知症になり、伯父の一人は若年性認知症で早くに亡くなられています。支えた側の話はたくさん見聞きしますし、義父の介護もあった。でも私は認知症は残酷な病ではあるけれど、別にその人が変貌してしまうわけではないことにも気づかせてもらえました。当事者の子とも家族のことも、ヘルパーさんや行政、社会全ての人たちみんなを「責めない」。そういう社会であればいいーいまそう感じています。みんなで笑っていたいから。2025/04/23
aloha0307
30
40歳で若年性認知症と診断された著者:丹野さん 認知症の方を患者と決して呼ばず、当事者 とするところに気概と優しさを感じます🌸"当事者"の想いや考えを否定するのではなく、認知症になっても笑って過ごせる社会を目指したいですね🌸 ただ、わが父のようにかなり進行した場合は、自発行動がほぼないので"介入"せざるを得ないのですよ…接するときは笑顔😃を心がけてます(難しいけど…)2021/11/07




