内容説明
大学倒産時代を迎え自己変革を迫られる大学と順応する学生。一方で、若者の意識を理解しないままの企業。結果、就職した若者がすぐに辞めてしまう。このままでは企業は若者に見捨てられてしまうのか。若者をうまく使いこなすために企業が知っておくべき令和時代の大学生のリアルとは。激変する大学事情を「教える側」の視点で語る現代若者論。
はじめに 間もなく、若者に逆襲される日本企業の皆さんへ
第一章 本格化する若者激減時代
第二章 甘い経営者と中高年管理職の認識
第三章 若者は弱いか?
第四章 日本を衰退させる若者の仕事観
第五章 日本を再浮上させる若者の仕事観
第六章 若者はなぜ「成長」したがるのか?
第七章 もはや小中高と大差ない大学
第八章 若者を有効活用できている企業がやっていること
第九章 今の若者に欠けているもの
おわりに 日本企業は大学より遅れている?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子(かなこ・Kanako)
15
なぜ若者は理由もなく会社を辞められるのか?。中野 雅至先生の著書。なぜ若者は理由もなく会社を辞められるのか?という疑問を感じる感覚自体がおかしいと思う人が多いのかな。なぜ若者は理由もなく会社を辞められるのか?と感じるのなら、なぜ若者に理由もなく会社を辞められてしまうのか?と感じるべきなのかな。なぜ理由もなく会社を続けられるのか?と感じる人だって多いから。自分は常識人という高慢な思い込みで自分だけの常識非常識の枠にとらわれる人こそ非常識。 2022/12/16
葵
7
会社の経営者、管理職向け。学生目線から読むと、「学生にすごい肩入れしてくれるからちょっとやりすぎ感あるが、気が少し楽になる」といった感じ。最近の若者(30代前半まで?)は常時検索できるため効率重視。堪え性がないのは、昔と違って死ぬほど頑張っても必ずしも給料が上がらない、昇進しないという現実があるため。「ゆとり世代の奴らは…」と社会で言われ始めた頃に就活においてアピールポイントとして「成長」を掲げる人が増えた。加えて、成長できる環境が与えられてきたため、その延長で企業にも成長を求める、とのこと。2021/10/31
kokekko
3
官僚を経て大学の先生になった作者の立場から見た、日本企業の古い体質を批判する本。タイトルだと逆の主張の本のように読み取れるが、「そう」思っている人にこそ読んでほしいという気持ちのあらわれだろう。自分は管理職でもなければ今時の若者でもないけれど、昔と今が違うように、これからも就職や職業意識はどんどん変わってゆくのだろうなと思いながら通読した。明るい未来という名の目標があれば頑張れるけれど、今はそういう時代じゃないから、という一言に納得。2021/11/21
くわずいも
2
面白かった。分かりやすく、すらすら読める。職場に該当する若者がいないから直接の関わりはないため、ニュース等でしか今時の若者を見ることがなかったから、今の日本人若者の生態が垣間見れて興味深かった。いつの時代も進化論で考えると、若者の方が常に進化しているらしい。それなら、企業と中高年の意識を変えて行けば、日本も衰退期から脱却できるのではないだろうか。2021/11/14
Go Extreme
2
本格化する若者激減時代:人海戦術 中高年男性 甘い経営者と中高年管理職の認識:坂の上の雲のある世代 転職市場が若者の傲慢さを加速 若者は弱いか?:中退と除籍 素直過ぎる若者 日本を衰退させる若者の仕事観:自己承認欲求 自己主張できず 日本を再浮上させる若者の仕事観:コスパ 尽くし世代 若者はなぜ「成長」したがるのか?:自分を獲る もはや小中高と大差ない大学:シラバス 若者を有効活用できている企業がやっていること:ボスからリーダーの時代 今の若者に欠けているもの:非認知能力 日本企業は大学より遅れている?2021/10/12