内容説明
本書では、はじめに3次元回転に対する入門的な解説を行い、次に一般の非等方、非一様な誤差に対する非線形最適化の原理を述べる。まず、解が解析的に得られる場合を示し、次に一般の場合の数値探索法として、微小回転がリー代数を成すという性質を用いた「リー代数の方法」を定式化する。そして、例として、コンピュータビジョンの代表的な問題に適用する。さらに、計算した回転の信頼性の評価法やその精度の理論限界についても述べる。
目次
第1章 序論
第2章 回転の幾何学
第3章 回転のパラメータ
第4章 回転の推定1:等方性誤差
第5章 回転の推定2:異方性誤差
第6章 微分による最適化:リー代数の方法
第7章 回転の計算の信頼性
付録 リー群とリー代数