内容説明
本巻では、国内外の森林地帯に暮らす人々が保有する民俗知の現在を紹介しつつ、それらが森林保全、林産資源の持続的利用、地域づくりといった社会・環境問題とどのように関わっているのか、あるいは関わりうるのかについて論考することで、現代社会における新たな森と人との関係性のあり方を探っていく。
目次
森とともに生きる人々の文化と民俗知
第1部 民俗知を知る―熱帯と冷帯に暮らす森の民の事例から(民俗知と科学知:カメルーンの狩猟採集民バカの民俗知はどのように語られてきたか
森林環境問題と住民の森林観:なぜプナンは森林を守るのか
熱帯林ガバナンスの「進展」と民俗知
近代化と知識変容:カナダ先住民の「知識」をめぐる議論と実践)
第2部 民俗知をつなぐ―国内山村の事例から(和紙原料栽培の民俗知から見る新たな森林像
山を知る:森とともに生きるマタギたちの民俗知
ありふれた資源をめぐる民俗知:山菜・キノコをめぐる民俗知とその現代的意義
保護地域を活用した地域振興や山村文化保全の可能性)
第3部 民俗知のゆくえ―まとめにかえて(民俗知のゆくえと現代社会)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アナクマ
30
森とともに生きる民俗知はこれからどうなる? ◉民俗知にあたる光は諸刃の剣。「都合よく単純化され、価値を切り取られ、ストーリーを消費され、主体性を強制されることもある」(9-10章)という危惧を共有して、国内外の森の豊潤な文化に分け入ってみよう。◉で、誰が・どのように継ぐか。ここでは「生活者と研究者の視点を併せ持つ敏感な翻訳者」という像を提示。そして「民俗知は誰もが潜在的な当事者であり、共有と継承のほかに創造もあり」と結ぶ。◉文化の丸ごと掘り起こし。些細なモノや見えないコトにむしろ眼を瞠る。手本としたい。2019/12/15
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