内容説明
本書は、計算代数統計を初めて学ぶ学部生・大学院生を想定して、グレブナー基底の入門的な説明と、その理論が結びついた統計学の最初の問題のひとつを紹介する。前提とする数学の知識は、基本的な線型代数のみである。統計学の知識は、線形モデルの理論は理解していることが望ましいが、仮に知らなくても、本書の内容を理解するために最低限必要な説明は本書に与えた。
目次
第1章 グレブナー基底入門(連立方程式
多項式環のイデアル
単項式イデアルとDicksonの補題
単項式順序と多変数の多項式の割り算
グレブナー基底とイデアル所属問題
Buchberger判定法とBuchbergerアルゴリズム)
第2章 グレブナー基底と実験計画法(有限個の点集合上の多項式と実験計画法
計画と計画イデアル
計画イデアルの計算
計画上の多項式関数と剰余環
標準単項式とMacaulayの定理
計画上の補完多項式
多項式モデルの識別可能性
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