内容説明
本書では、まず弱定常時系列に焦点を絞ることで、時間領域と周波数領域の関係を扱えるようになることを最初の目的とし、その上で弱定常時系列の分解と予測を学ぶ。次に、時系列解析の実践において必須である、近似としての時系列モデルを取り上げる。そこにはAICの生い立ちも秘められている。最後に、多変量時系列の解析に移る。多変量時系列モデルを状態空間表現と絡めながら、多変量による問題をどうやって解決していくのかを取り上げる。
目次
第1章 時系列(定常性
スペクトル表現
スペクトル表現の具体例)
第2章 弱定常時系列の分解と予測(ウォルドの分解定理とMA(∞)表現、AR(∞)表現
ウォルドの分解定理の証明とその理解
最良線形予測の予測誤差)
第3章 時系列モデル(ARモデル
MAモデル
ARMAモデル
その他のモデル)
第4章 多変量時系列(多変量時系列の性質
時系列どうしの関係
多変量ARモデルと多変量ARMAモデル
状態空間モデル
状態空間モデルと多変量ARMAモデル)