内容説明
リーマンにおける数学の現代的刷新については、すでに内外において数多の著書が出版されており、多くの論者がさまざまな角度から論じている。本書では、リーマンを19世紀西洋数学における「存在論的革命」の牽引的存在として位置付け、リーマンによる空間概念の刷新および現代化の数学的・思想的意義を論じながら、そのより深い層に、数学対象の現代化、特にその存在様式・存在原理の思想的転回があることを明らかにしていく。
目次
第1章 リーマンとは誰であり何をした人なのか
第2章 西洋数学の「19世紀革命」
第3章 リーマンの関数概念
第4章 リーマンの空間概念
第5章 多様体とはなにか
第6章 リーマンから現代数学へ
第7章 建築学的数学と実在論