内容説明
ハドロンは、陽子や中性子、中間子などの強い相互作用をする粒子の総称である。ハドロンはより基本的なクォークとグルーオンからできている複合粒子であり、素粒子ではない。通常は、その構成要素であるクォークやグルーオンの性質を調べればよいのであるが、クォークやグルーオンはハドロン内に閉じ込められていて観測できない。本書では、そのようなハドロンの性質を、クォークとグルーオンの運動を記述する法則であるQCD(量子色力学)を用いて理解していこうという試みを紹介する。
目次
第1章 素粒子物理学入門
第2章 ハドロン
第3章 量子色力学(QCD)
第4章 格子QCD
第5章 格子QCDによる数値計算の代表的な結果
第6章 格子QCDによるハドロン間相互作用
第7章 今後の課題