内容説明
デザイン学の確立を目指す京都大学デザインスクールのテキスト。新たなデザイン概念を踏まえて、デザインの対象、方法、行為、方法論のあり方を検討し、より良い未来の創造に資するデザイン学を展望する。演習問題も収録。
目次
1 デザインの基礎(デザイン学の基礎理論
デザインと認知)
2 デザインの方法(人工物のデザイン
情報のデザイン
組織・コミュニティのデザイン
フィールドの分析)
3 デザインの実践(サービスデザイン
アーバンデザイン
ヘルスケアデザイン
教育のデザイン
防災のデザイン)
4 デザインスクール(デザインワークショップの設計
フィジカルプロトタイピング
デザインスクールの設計)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Moloko
1
京都大学デザインスクールで教えられている内容が分かることを期待して読んだが、だいたい期待通りであった。システム工学的なことはこの一冊で理解することは難しいと思うが、デザインに関してどのようなアプローチかを理解するには役立った2018/05/22
km
1
7章:サービスデザインについて読了。サービスを、「体験」という主観性で捉えるのではなく、「複数主体での共創」という相互主観性として捉える提案。「提供者が価値を示し、客がその提示された価値に見合うように背伸びをする」という意味で、「サービスは闘いである」と主張するのは興味深い。例えば、スタバではトールなどの所見ではわかりにくい言葉を用いて、それがわかる客だけを相手にするという、いわば客を試し選別を行っている。この提供者が示した価値に応えられる客はどこかで優越感や満足を得ると主張される。2016/08/17