内容説明
行動生態学は、進化という観点から、動物の行動・生態を考察する学問である。本書は、行動生態学における中心的な理論、重要な仮説、最近の研究の動向を取りまとめた国内初の教科書。行動生態学、動物行動学、進化生態学に興味を持つ高校生、大学生、大学院生が、最初に読むべき一冊である。
目次
行動生態学の基礎
採餌、捕食回避
移動・どこに住むか
メカニズム・至近要因
表現型進化の理論 アダプティブ・ダイナミクス(Adaptive dynamics)
性・性淘汰
親子関係・発達
社会行動
信号・コミュニケーション
進化・系統
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
笠井康平
1
版元の営業さんに、twitterでおすすめされた流れで読んだのですが、大当たり。参照先の論文は90~00年代のものが多く、なかにはウェブで無料公開されているものもあります。2013/07/05
kвฅ•ω•ฅТ
0
渡り鳥のランダムウォーク理論、適応性と突然変異の安定性、血縁選択説と社会性...。数学や経済の考えを生物に応用しているのが鮮やかで面白い。数理・物理系の皆様にもぜひ読んでほしい一冊。2017/03/06
knenet
0
行動生態学とは何なのか、から最近の研究成果まで分かりやすくまとめられている。古典的で表面的な知識しか持っていなかったので、近年の研究を知ることができて良かった。生物の基本は食う食われる、繁殖である。特に、今まで知らなかった多様な性のあり方が、紙面のおよそ半分を割いて赤裸々に綴られており、性に対する見解を深めることができた。2012/12/24