欲望の資本主義5―格差拡大 社会の深部に亀裂が走る時

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欲望の資本主義5―格差拡大 社会の深部に亀裂が走る時

  • ISBN:9784492371305

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内容説明

形なき資本の渦が世界を飲み込む
夢か? 悪夢か?

コロナで顕在化した格差問題、資本主義の構造的な歪みをどう解決するのか?
「資本なき資本主義」は経済をどう変えるのか?
緊迫する米中関係をどう捉えるべきか?

不透明な世界情勢の中、「異色のノーベル賞経済学者」シラー、「現代文明を読み解くフランスの知性」トッド、「民主主義と自由に注目する経済学者」アセモグルら、世界の知性と共に、資本主義の変質を捉え、社会構造の問題を解剖する。

大人気シリーズ! 緊急「特別編」も再編
未公開部分も多数収録

目次

はじめに 「資本なき資本主義」の時代の光と影
第1章 「資本なき資本主義」が支配する経済
無形資産に注目する気鋭の経済学者 ハスケル
第2章 経済を動かすナラティブ
ユニークな視点のノーベル賞経済学者 シラー
第3章 成長至上主義でも成長否定でもない「第三の道」
当代を代表する理論経済学者 アセモグル
第4章 コロナがもたらしたグローバル資本主義の終焉
社会を文明論的に考察する歴史人口学者 トッド
第5章 感情に支配される市場
新理論「適応的市場仮説」を提唱するパイオニア ロー
おわりに 産業社会の次の「欲望の形」を求めて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひろき@巨人の肩

97
キーワードは「無形資産」:情報、知識、感性、共感、感情、精神、イメージ。これら「幻影」はデジタルテクノロジーにより、複製・増幅・拡散され「記号」として消費される。その兆しは70年代アメリカの「ラッファーカーブ」に基づく新自由主義政策。アメリカンドリームという理念が、欲望を喚起する「商品」となり、グローバリゼーションによって世界を魅了することで格差が拡大した。「資本なき資本主義」を記述するために、ナラティブ経済学や適応市場仮説などが提唱され、社会規範、宇沢・ヴェブレンへの回帰など社会の自制心が問われる。2022/05/09

nbhd

18
驚くべきことに、エマニュエル・トッドさんのインタビューや発言をおさめた日本語の新書の類は、ここ10年間で20冊にも及ぶ(典拠:足立区立図書館)。で、そのうち十数冊ほどを一挙に乱読してみて、「まともな本」と「まともじゃない本」があることがわかった。「まともな本」とは、おそらく、あっちゃこっちゃを饒舌に駆け回るトッドのコメントをインタビュアー、通訳、翻訳者、編集者らの無盡の努力で、読者に伝わるレベルにまとめ(力づくで抑え込んだ)もの。「まともじゃない本」は…2023/08/17

jackbdc

9
丸山氏の編集はやっぱり苦手だ。何が言いたいのかよく理解できない。宇沢やポランニーを軸に展開していたのだが、両者について私自身の理解がもう少しあればもっと楽しめたのかもしれない。しかし5人の論客にはそれぞれ魅力がある。読みたい本も見つかったのは良かった。印象に残った点3つ、1.ハスケル:無形資産の影響により格差に正負それぞれの影響がある、GDP指標への疑問。2.トッド:グローバリゼーションの終焉を主張、人口減少やジェンダー問題を指摘。 3.ロー:適応的市場仮説は面白そう。ヘッジファンドのカナリヤ論。2021/11/18

Go Extreme

3
「資本なき資本主義」が支配する経済ー無形資産に注目する気鋭の経済学者・ハスケル 経済を動かすナラティブーユニークな視点のノーベル賞経済学者・シラー 成長至上主義でも成長否定でもない「第三の道」ー当代を代表する理論経済学者・アセモグル コロナがもたらしたグローバル資本主義の終焉ー社会を文明論的に考察する歴史人口学者・トッド 感情に支配される市場ー新理論「適応的市場仮説」を提唱するパイオニア・ロー 産業社会の次の「欲望の形」を求めて2021/10/12

Hiroki Nishizumi

2
シリーズ第五段、ちょっと勢いが緩んだ感じがする。これからのキーワードは無形資産なんだろうな2022/12/31

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