内容説明
コロナ時代を面白く生きるための知恵。いまだからこそ「こころの旅」を。
「記憶に残る」作詞家・深層心理学者きたやまとデビュー50周年を迎える日本を代表する音楽評論家富澤が、知的刺激に満ちた音楽文化論、人生論を展開。
「戦争を知らない子供たち」は女々しい?
「帰って来たヨッパライ」の革命性、ショービズもSNSも闘技場?
他、きたやま作品の再検討、旅や歌をきっかけとする社会・文化の深層分析を通じて、時代性、旅の思想、生きることの意味、老や死を語る。
「終着駅」が見えないから面白い。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coldsurgeon
4
深層心理学を専門とする精神科医になった著者が語る歌を作り歌う意義。自分自身の青春時代に耳にし、口ずさんだ歌が、心の中に広がり、ノスタルジックになる。しかし、きたやまおさむの言葉は、思いのほか鋭いものだった。ショービジネスもSNSもコロッセウム(闘技場)かもしれないという一文には、戦慄を憶えた。発信する気軽さに潜んだ怖さは、いづれの時代も変わらないのだろう。2021/09/02
Go Extreme
2
「きたやまおさむ」の再発見―記憶に残る作詞家「きたやまおさむ」:「風」の時代 「白い色は恋人の色」を京都で作った意味 「花嫁」、ヒットの神髄 「戦争を知らない子供たち」の女性性 「さらば恋人」の深層 「赤い橋」と「死」 「間」でオリジナルは生まれる 「旅の歌」の思想―「終着駅」が見えないから面白い―なぜ「旅の歌」が作られたのか:旅をきっかけにして 旅する音楽人生―「コブのない駱駝」の謎:名曲たちの深層 時代とともに旅するということ ロンドン留学で得たもの 音楽は癒やしになるか 「コロナ」時代の心の歌2021/07/24