イノベーション思考法

著者名：黒川清

PHP研究所（2021/09発売）

• ISBN：9784569696812

内容説明

なぜ日本にはGoogleが誕生しなかったのか。なぜ日本にはルイ・ヴィトンを超えるブランドがないのか。なぜ日本では中高年男性の自殺が異様に多いのか。それは「出る杭」思考がないからだ。頭の使い方が因循的な「おじさんカルチャー」を脱しきれず、新しい価値を創造しようと思わないのである。それでは、グローバル化がリアルになる時代を生き抜くことはできない。いまこそ、画期的なアイデアや技術で社会を変えるイノベーションが必要とされている。イノベーションはよく「技術革新」だと誤解されがちだが、そうではない。新しいアイデアや技術が広まり、新しい価値の体系をつくり、結果として社会全体を変えることを指す。では、日本でイノベーションを実現させるためには何が必要なのか。横並び、視野狭窄、頭の使い方が下手な「おじさんカルチャー」を脱する思考法とは。米国で医学部教授として活躍し、内閣特別顧問も歴任した著者が大胆に語る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[とある内科医]

日本人医師として、著者を読めるうちに読んでおこうという、個人的な思い付きシリーズ。図書館より。新書だからかもしれないが、何と9割以上が医学以外、大学問題以外の内容。ざっと読みだが、少なくともフツーの医師には書けない本であることを認識した。「出る杭の可能性を見逃すな」「暗黙知を敬え」という見出しをメモ。

2022/04/23

[おらひらお]

2008年初版。既得権益によりかかるだけでは、今後の発展は望めいないよと指摘した一冊。うちの子も海外に放り出さないといけないですね。あと、実際に外国人の友達というか知り合いを作ることが大切とも指摘。Web上の情報だけで他国の判断はできないですよね。

2014/07/24

[Kentaro]

ダイジェスト版からの要約 ヤマト運輸による運輸・流通革命は日本でのイノベーションの代表例だ。宅配便の発展は、既得権益にとらわれた行政を相手に訴訟を起こしてまで顧客サービスの質を高めることに尽力した、元社長、故・小倉昌男さんの志とアイデアなしには考えられない。小倉さんには、当時の既得権者である日通などの業者と運輸省を中心にとても大きな抵抗があった。いろいろな人が、圧力をかけてくるが、彼は不屈の闘志と「みんなが喜ぶことをしたい」という熱い思いと志でその壁を乗り越えた結果、できたのが、今の宅配便のマーケットだ。

2018/06/22

[ご]

よかった

2011/05/21

[リョウ]

著者の主張には賛成。日本は変化に対する抵抗が強すぎるし、異質のものに対して排他的すぎる。常に先を見据えて、多様な可能性を探らなければ。できない理由ばかり探しても意味はない。問題はそれをどう実現するのか。

2010/12/25