内容説明
人体の構造は美しくてよくできている。本書は外科医けいゆうとして、ブログ累計1000万PV超、Twitterフォロワー8万人の著者が、人体の知識、医学の偉人の物語、ウイルスの発見やワクチン開発のエピソード、現代医療の意外な常識などを紹介。人体の素晴らしさ、医学という学問の魅力を紹介するサイエンス書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
219
儂自身、電気信号と化学反応の組み合わせで駆動しているって、神秘的( ¨̮ )。自律神経の調整力のありがたみ。複雑な臓器、器官などの構造の解説から、それが如何に無意識下で、巧みに機能しているか。 病気による体調不良によって、健康のありがたみを知りますが、そもそも健康体を維持する方が有益です。避けられない病気もあるし(。•́ - •̀。)。病気や生命活動の仕組みに挑む、人類の歴史も熱いです。 そしてこの読書による知的冒険は、入り口に立ったに過ぎないと言うね。まだまだこの冒険は続きますよ。あー、愉しかった。2021/10/05
きみたけ
172
360頁の大作ながら内容の面白さに惹かれました。さすが予約待ちの本❗著者は消化器病専門医、感染症専門医、がん治療認定医の山本健人先生。第1章:人体の構造がいかによくできているか、第2章:人がどのような経緯で病気に至るのか、第3章:医学の歴史の転換点となった大きな発見とは、第4章:健康を脅かす身近な危険や健康にかかわる知識の紹介、第5章:医学に進歩をもたらした科学技術について。身近な話題や疑問を丁寧に分かりやすく解説していてとても勉強になりました。この100数十年の間の医療の進歩はものすごいんですね。2023/06/03
trazom
163
読み終わるまでに、何度「へェ~」「成程、そうか」と叫んだことだろう。最近の生物の本は、遺伝子とか神経伝達物質とかの生化学的な解説が盛んだが、本書は、人体の不思議が、感覚的に、しかも理路整然と理解でき、正に副題の「知的冒険」という言葉がピッタリ。「固体を残し気体(おなら)だけを排出する肛門の凄さ」とか「ミケランジェロのダビデ像が、全身の大きさの割に陰茎が小さいのはなぜか」などの下世話なトピックスも、医学的に納得できる。人体の驚異とともに、現代に至る医学の苦難の歴史もよくわかる。楽しくてためになる、いい本だ。2022/10/02
五右衛門
145
読了。初めての作家さんでした。現役のお医者さんとのこと。流石です。素人にも分かりやすくに重点をおいて解説してくださってますよね。人類の長い歴史の中でたった百年ほどでこれだけの医療界の進歩に脱帽です。110年前に生まれていたら原因不明の病気で直ぐに死んでいたかも。今後も素晴らしい発展をしていくんだろうな。少しですが医療器具に興味が湧きました。けれどもウィルスとのいたちごっこはいややな~2022/02/25
けんとまん1007
119
まさに、すばらしい人体の姿であり、生物としての現在の姿のありようが、とてもクリアになる。生物としての進化だけでなく、医学の進歩や環境の変化があて、今現在があることがわかる。進化とは何かを考える。よく耳にする「環境に対応できたものが生き残る」ということの意味を再認識できる。それにしても、著者の文章の明確さが、とても心地よい。こんな文章は、なかなか書けない。広く深い知識があって、そのうえに表現する力があるからだろう。2023/01/03