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内容説明
誰しも忘れられない青春時代がある。1974年、若者にとって、アナウンサー・林美雄はサブカルチャーの水先案内人だった。久米宏の同期としてTBSに入社しながら、圧倒的に水をあけられてしまった林は、深夜ラジオのパーソナリティとして自らの道を見いだした。松任谷由実、石川セリ、野田秀樹、タモリ……きらめく才能たちもまた林に光見いだされ、世に羽ばたいていく。若者の心を揺さぶり続けたアナウンサー林美雄の評伝。
目次
I 夜明け前に見る夢(ミドリブタニュース/パ聴連)
II 「林パック」誕生(同期は久米宏/TBSと深夜放送/M/ラジオ・パーソナリティ)
III 深夜の王国(八月の濡れた砂/ユーミンとセリ/やけ酒/歌う銀幕スター夢の狂宴)
IV 夏もおしまい(荻窪大学/あの日にかえりたい/サヨナラの鐘/サブカルチャーの水先案内人/旅立つ秋)
あとがき
文庫版のためのあとがき
主要参考文献・資料
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
60
伝説の深夜ラジオ番組「パックインミュージック」でユーミンをはじめとする若い才能を見出し世に送り続けた林美雄。わたしが深夜番組を聴けるようになったのはそれより20年もあとのことだが、それでもどぎつさに目を(?)剥いたものだ。本書で取り上げられた時代はそれとも比にならないほど挑発的で、リアルタイムで聴いてみたかったな。勉強しているふりしてラジオを聴くドキドキは格別でした。また、70年代のいわゆる「シラケ世代」と呼ばれる若者のマインドや、当時のサブカルの構造が少し理解できて面白かった。2021/07/29
nishiyan
8
深夜ラジオ番組パックインミュージックのパーソナリティを務め、松任谷由実、石川セリらを見出したTBSアナウンサー林美雄の評伝。高校の放送研究会で華々しい実績を作りながらも紆余曲折を経てTBSに入社した林。同期に久米宏、一期下の小島一慶に囲まれたことでようやく行きついた深夜ラジオ。スポンサーのつかない枠だからこそできた多くの取り組みが若者を魅了するまでの流れがある熱狂的なリスナーを狂言回しにしたことでより印象的かつわかりやすく描かれていた。文庫版解説に林の弟子である小林豊元アナが担当しているのもよかった。2021/08/13
うえだ
3
1974年は函館の高校生だった。松風町の映画館で『青春の蹉跌』を2回、続けてみた。キネ旬を愛読していた。2021/07/22
ぼび
1
8/52021/09/20
嗜好
0
2016年の週刊文春、1976年のアントニオ猪木がかなり良かったので購入。プロレスや格闘技に興味はなく、ラジオ(殊にTBS)や映画には思い入れがあるので著者のこのシリーズでは本書が一番楽しみだったのだが、あまり面白くおもえなかった。自分でも何故なのか分からず色々考えたのだが、林美雄という人に全然魅力を感じなかったのが大きいかもしれない。2023/10/13