集英社文庫<br> 神遊び

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集英社文庫
神遊び

  • 著者名:清水朔【著】
  • 価格 ¥583(本体¥530)
  • 集英社(2021/09発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087442779

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内容説明

同窓会に出席するため、七年ぶりに故郷の村を訪れた俊介。その日は、俊介が村を離れるきっかけになった祭りの日だった。七年前の祭りの夜、俊介は友達と五人で村に伝わる「神遊び」をしようと決める。成功すれば願いが叶うが、怖いものに遭うという噂もあって……。小さな冒険心が引き起こした悲劇、そして遺された者たちの後悔の行方は――。表題作ほか三編を収録。神と人をめぐる連作短編集。

目次

神遊び
空蝉
カタシロ
神送り

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bugsy Malone

76
『奇譚蒐集録』の清水朔さんのデビュー作3編に書下ろしを加えて復刊した連作短編集。3編共、子供にとっては肝試しの様な『神遊び』にまつわるお話し。どれにもノスタルジックな原風景が浮かび、怖さと共に言いようのない切なさも感じる。そこに今回書き下ろされた『神送り』が加わった事で前3編の絶妙な繋がりが引き立ち、4作が1つの物語としてより一層まとまりのある作品になっていた様に感じた。神の怖さと慈しみ、人の後悔と再生の物語。大変面白かったです。2021/08/12

sin

68
この遊びは果たして子供たちのものか!?いや神に供える貢ぎ物か…『神遊び』ありふれた設定だがしっかりした筆致で読ませる。『空蝉』学校で「君は子供だ」とは教えてくれない。悲しいかな「自分が、自分が…に籠る」現代の大人は子供ばかりだ。『カタシロ』時は人の想いも思い出も忘却の彼方へ押し流す。虚ろな想いと郷愁のえもいわれぬ温かさにほろり…。『神送り』不敬は承知だが神は寂しがりやさんか!?遊び相手がほしいのか?いや、玩具としての子供か?それは恐ろしいばかりだ。2022/04/15

ポップノア♪@9/1~9/5初入院。でもプチ旅行気分

66
タイトル買い。祭りの夜に12歳の少年5人で行った「神遊び」。その村に言い伝えられる禁忌の遊びの果てに悲しい事故が起きる。それから7年、同窓会で集まった彼らは…。上手くいけば願いが叶うというおまじないのような神遊びには幾つかのルールがあり、現実味のあるその設定に楽しいだけじゃない、田舎の神事の恐ろしさを垣間見た。メインの「神遊び」も良かったけど、山人の美青年から神遊びを勧められる「カタシロ」が面白い。身代わりになってくれる形代が必要な展開に興味をそそられる。そして、あの青年は人間だったんだろうか?、とかね。2021/10/11

アルピニア

62
四編からなる連作短編。最初の「神遊び」は俊介が小学時生代を過ごした村を7年ぶりに訪ねるところから始まる。7年前の祭りの夜に5人の12才の少年たちが行った「神遊び」の顛末が現在を混じえながら徐々に明らかにされていく。続く2篇「空蝉」「カタシロ」は、神遊びに関わった別の人物の話。最後の「神送り」で再び俊介の話に戻る。じわじわと迫る恐怖感は、身体を傷つけられる怖さではなく、心を揺さぶられる怖さだったが、「神遊び」も連作全体もホッとする終わり方だったので良かった。2021/09/23

ポチ

49
『奇譚蒐集録』シリーズの原点となる、清水さんの20年前のデビュー作品。人の本性や闇を描きつつ読後感は悪くない、むしろホッとさせてくれる。いいなぁ、こんな作品好きだなぁ。2021/08/11

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