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内容説明
帝国を解体させたイデオロギーがわかる!
若き外交官として崩壊前夜のソ連に着任し、抱いた恐れ――ロシアはいずれ甦り、怪物のような帝国になる。その現状を大幅増補!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
107
前半部のモスクワ大学哲学部における学生との触れ合いは小説を読んでいるのではないかと錯覚するくらいでした。学生時代とはまた違った佐藤氏の教育情熱は圧巻です。学生たちのその後も記載されていて、読んでいる私自身が感慨に浸る始末でした。2019/09/14
gonta19
80
2012/2/12 Amazonより届く。 2016/4/11〜4/23 ソ連崩壊とロシア共和国成立の裏側を描く、佐藤氏の洞察は鋭い。国を思う若者がいれば、国は再生する、というあとがきの言葉は重いなぁ。佐藤氏も書いているように、今の日本の大学生達にこの本を読んでもらいたい。2016/04/23
aponchan
24
佐藤優氏作品も数冊読んだが、外務官僚として型破りで、モスクワ大学の講師を務める経験者は日本でも稀有な存在だったのに、切った日本は勿体ないことをしたのではないかと思わせられる本。どんな組織でも同じかもしれないが、組織にとって有益な過ぎる人財は疎まれ、評価されないことがあると思うが、作者はその内の一人かもなどということを感じながら読了。因みにロシア人の名前は、全く頭に入らない。2020/08/13
雲をみるひと
16
佐藤優氏の2011年の作品。巻末の増補版も含めて1990年前後のソ連末期の記述が大半。作者がCIS諸国のキーマンに入り込んでいく過程がわかる内容もよいが、回想とは思えないくらい話の流れがはっきりしていて読み物としも面白い。作者本人も言うように混乱期のソ連のインテリ達のものの見方や行動から学べることが多いと思う。色々な意味で示唆に富んだ作品。2020/03/20
中島直人
16
著者の神学的哲学的な論説が2/3、1990年代のロシア若手エリート層の意識、姿が1/3という印象。ロシアエリート層のやたら高い能力と精神性に圧倒される思い。また、日本の国益を担う外交官でありながら、真摯に向き合う高度な知性が有れば、ロシアでも受け入れられることに感銘を受けた。2016/06/04